心底、安心した。 「あー、何だ。俺のこと嫌いな訳じゃないんだ」 自然とポロポロと涙が溢れてきて、鷹夜は目元を拭いながら鼻をすする。 おっさんだからとか気持ち悪いからとか、そう言う理由で萎えた訳ではなかったのだと理解した彼はやっと安心した。 「泣かんでよ。ごめんね不安にさせて」 拭いきれなかった鷹夜の涙を手で擦りながら、芽依は穏やかに笑いかけてくれる。 緊迫した、気まずく重怠い雰囲気がやっとなくなった2人は気分がふわふわしている。 「もういいって。んー、、はあ。何か疲れた」 「ていうか、吐いたから腹減ってない？大丈夫？」 「大丈夫。スッキリしたぐらい。と言うかさ」 「ん？」 ぎゅう、と芽依に抱きついていた鷹夜が彼から身体を離す。 ストン、と視線を落とし、鷹夜はそこにある違和感を見つめた。 「何で勃ってんの？」 「うっ、、ご、ごめん」 再び元気に勃ち上がっているそれが自分の股間にあたっていたのだ。 鷹夜の視線に恥ずかしくなった芽依は急いで横にあったクッションを掴み、間違えて身体を押して鷹夜が落ちてしまわないように慎重に彼と自分の間に差し込むと、勃起した股間を隠した。 「泣き顔が可愛くて勃起しました、、」 「は〜？」 芽依は視線を泳がせ、唇を尖らせながら口を割った。 「お前ってやつは」 わさわさとゆっくり頭を撫でると、芽依は嬉しそうに目を細めて気持ち良さそうに息をつく。 鷹夜は普通に嬉しかった。 「泣き顔で」と言う言葉には少なからず危なさを感じたが、芽依が自分を想って勃起している分には喜ばしい。 （こう言うときは勃つんだなあ） 鷹夜はゆっくりとクッションを退かした。 「うわぁあっ、鷹夜くんごめん、まだ勃ってるから待って！」 「見たい」 「エッ」 クッションを退かすと、ボクサーパンツをグッと押し上げながら勃起しているそれが見える。 大きい亀頭も、充分な太さもよく分かる程、形に沿うようにくっきりと布が張り付いていた。 「先っぽ湿ってる」 「触んないでいいからッ」 性器の先端に当たっているパンツの布の色だけが、じわりと暗くシミになっている。 先走りの液体が出てきているそこは、触れるとしっとりしていて、離した指先が湿っていた。 「あのさ、、フェラはまだダメだけど、手でしちゃダメかな」 「えっ、、大丈夫？無理してない？」 「無理してない。と言うか、したい」 じと、と芽依のそれを見つめて、鷹夜が呟いた。 「俺は嬉しいけど、、でも本当に無理して欲しくない」 「触るだけなら大丈夫だって。あんま、気持ち良くないかもしれないけど」 「そんなことは絶対ない！！」 芽依の叫びにお互いが驚いてキョトンと見つめ合うと、ふふっと笑ってしばらくキスを繰り返した。 鷹夜はキスをしながら自分の服を脱いでいく。 何だか今日は着たり脱いだり着たり脱いだりで忙しない気がした。 「鷹夜くん、、」 「痛くない？」 「痛くない、はあっ、、気持ちいい」 芽依と同じようにボクサーパンツ1枚の姿になると、鷹夜はパンツの布越しに芽依の性器を優しく握り、やわやわと揉んだり摩ったりし始める。 少し怖がって触れてくるその手が絶妙で、芽依はくすぐったいようなじれったいような刺激を与えられて更に硬く性器を勃起させた。 （ヤバい、触られてる。鷹夜くんの手コキ、やばいっ） はあ、はあ、と芽依の息が荒くなってきたのを感じて、鷹夜はゆっくりとボクサーパンツに手をかけてズラしていく。 先程同様、硬くそそり立った肉棒が、ブルンッと目の前に現れた。 （大きい、、硬い、熱い） 玉の下までグン、と下着を引っ張り、鷹夜は芽依の性器の根本をなぞり、また優しく握る。 先程と違うのは、怖くも思えたそれが今は少し可愛くて、芽依のものなのだと思うと愛しく見えるところだろう。 （鷹夜くんの手だ。あったかい、、ヤバい、すぐ出そう） 「芽依？痛くない？擦っていい？」 「擦って、鷹夜くん。ん、、どうして頑張ってくれるの。嬉し過ぎる。可愛い。好きだよ」 「んはは、言い過ぎ。傷付けちゃったし、俺がしたいからするんだよ」 「鷹夜くん、、」 鷹夜の手がゆっくりと根本から先端までを扱き始めると、芽依は堪らず身体を震わせた。 大好きな鷹夜の手で触ってもらえる事自体がとてつもなく特別な嬉しいイベントだと言うのに、彼は手コキまでしてくれている。 芽依からしたらとんでもない功績を挙げたご褒美のように感じた。 鷹夜が手コキをしたまま空いている手で芽依の唇をなぞると、それを合図にしたように2人の唇が重なる。 芽依が興奮に押されて噛み付くようなキスをすると、鷹夜は落ち着かせるように頭を撫でながらゆっくりと舌を絡めてくれた。 「鷹夜くん、、はあ、んっ、、鷹夜、くっ、気持ちいい、、ん、、堪んない」 「芽依、可愛いよ。キスして、もっと」 「鷹夜くん可愛い。可愛過ぎる、苦しいよ」 ぢゅるるっと強く鷹夜の舌を吸うと、気持ちよかったのか「んぁっ」と彼の口から甘い声が溢れる。 絶えず扱かれ、たまに亀頭を重点的に攻められ、芽依は身体が熱くなっていき、心拍数が上がるのを感じながら膝の上にいる鷹夜の尻に手を伸ばし、両側の尻たぶを大きな手で掴んだ。 「あっ、、？」 芽依と舌を絡めてキスをしていた鷹夜の腰がピクンッと揺れる。 手は止めず、視線だけ自分の尻に向けて芽依の手がどこにあるのかを探した。 「んっ！」 スリスリと太く長い指の腹が布越しに鷹夜の尻の穴を探して割れ目に差し込まれる。 左手で掴んでいる鷹夜の右の尻たぶをグニ、と無理矢理開いて広げ、芽依は彼の蟻の門渡りに指で触れ、そこから尻の穴までをゆっくりとなぞっていった。 「ぁ、あ、あ」 「はあ、、ん？気持ちいい？」 「あ、穴、触んの？」 「んー、、できたら舐めたいなあ。鷹夜くん、俺に舐められるのいや？こないだできなかったのは嫌だったから？」 「あれは、乳首が感じなさすぎて笑ってそう言う雰囲気になれなかっただけだよ」 芽依に吸われる、と言うのを体験してから飛躍的に感度が芽生えてしまって、今はもう何故あの時はあんなにも感じなかったのだろうかと思う程笑えた先日の事を思い出す。 「じゃあ舐めるのはいい？」 「洗ってないから、後でなら」 「ええ、、ぅあ、ちょっ、急に早くッ、ンッ！」 とになく舐めたいらしい芽依の言葉を遮るように、鷹夜は人質にとっている性器を扱く手を早めた。 そうすると、余裕で鷹夜の尻の穴を探していた手が止まり、右の尻たぶがギュウッと強く掴まれる。 それすら少し気持ち良いのだが、鷹夜は口を引き結んで喘ぐのを堪えると穴を触られまいとめちゃくちゃに芽依の性器を愛撫した。 「待って、ちょっと、雑過ぎっ、く、うっ！」 「気持ち良いくせにっ」 「ッはあ、はあッ、んっ、そりゃ、鷹夜くんにされてんだから、気持ち良いに決まってるでしょ、ふう、はあっ、鷹夜くん、ダメだ、キスして」 「ぇ、あ、んむっンンッ！」 芽依に唇を奪われた瞬間、ぴと、と彼の指が鷹夜の尻の穴に届いてしまった。 （あ、あ、ヤバい、今は、） 「んっ、んっんっ、んふっ、んっ、ンンンッ！！」 ダメだと言うのに、穴に触れた指がクニクニと優しく周りのヒダをほぐし始めてしまい、久しぶりに他人に触られるその感触に鷹夜はビクンビクンといちいち腰を揺らしてしまう。 徐々に射精したくなってきていた芽依はチラリと目を開けて、必死にキスに応えながら尻の穴を攻められて腰をくねらせる鷹夜の感じきった泣きそうな顔を見つめた。 （可愛い、、セックスしたい。鷹夜くんの中、どんななんだろう） ここに挿れたい。 そう思いながら丁寧に優しく、爪を立てないように、窄まって閉じている穴をマッサージした。