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日曜日
レオは、スタジオに来ている。
GreenEyesのメンバーも揃っている。レオの父親の嵐も同席している。PAの前田もいる。
「俺、決めました。この前のセッションライブで、思った以上に歌が好きだってわかったんです。もしまだ、あの話が有効なら、俺もGreenEyesに入れてください。もっと歌頑張るので」
「おお!!やる気になったか!レオ!!」
そう言ったのは前田だった。
「レオ君、その言葉を待ってたよ」
そう言ったのは翔だ。
「お前がそれでいくって言うなら、俺は止めないよ」
レオの父親の嵐もぶっきらぼうにそう言った。
そう言って、前田と嵐は二人肩を組んで、タバコでも吸いにいくか・・・と言いながら部屋を出て行った。(本当はタバコなんてとうの昔にやめているのに。)
「じゃあ、GreenEyesは正式に四人になったってことで!!」
ジャンが明るい口調で言った。
「よろしくお願いします!!!!」
レオは深々と一礼した。
レオの、手には携帯が握られている。通話になったままの携帯の向こうで、そのやりとりを聞いていたシノブは、すかさず、メッセージを送った。
” レオ君!おめでとう!!GreenEyes、頑張って!僕が一番のファンだからね!
あ!だけど、レオ君は僕のものだから、 あんまり格好良くなりすぎないでね!!!!!
やきもち焼きのシノブより”
そのメッセージをチラッと見て、レオが笑顔になる。その様子を見て、ジャンが一言大きな声で言うのだった。
「レオ君!今度からは首筋にそんなに大きなキスマークつけてきたらダメだよ!!!」
シノブは携帯の向こうでクスッと笑った。
完
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