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第八章・5
喘ぐ心路の後膣にローションを塗り込め、研悟は先端を押し当てた。
吸い付いてくるような、紅い蕾。
(こんな淫らな身体に、凌也とかいう男が仕立て上げたんだ)
「っく、うぅ、う! 研悟、さん!」
「心路さん……ッ!」
この柔らかな体内も、散々慣らされて!
「あ、はぁッ! あ、あぁ、あ! んぁ、あぁ、はぁあッ!」
打ち込まれるたびに、心路は喘ぎ、声を上げた。
以前キャンピングカーで結ばれた時とは違う、研悟の激しい責めだった。
「やッ、あ! んぁあ、あ、はぁ、ああ!」
声を殺しもせず、心路は乱れた。
「もっと。もっと、やって。激しく、研悟さん!」
背を引き攣らせ、ペニスから精をこぼしながら、心路は研悟にしがみついた。
「怖い。怖いんです、私、あの人が。だから、もっと強く抱いて!」
「心路さん。……心路!」
挿れる時と同じくらい激しく、研悟は腰を退いた。
心路の内壁が逆らい、胸をかきむしられるような快感が二人を襲う。
怖い。
あの人が、怖い。
(もし優しくされたら、研悟さんのことが霞んでしまいそうで、怖い)
2年間も自分を放っておいた男だ。
だのに、まだどこかに未練があるのだろうか。
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