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二人の愛の巣

今日は引っ越しの日だ。 結局明石と吉木は付き合い出したが、その後も多忙を極めている。でも会いたいし、したいことはしたい。二人で話し合った結果、吉木のマンションの方が広い上に、一部屋使っていない部屋もある。そう言うわけで明石が引っ越してくることにしたのだ。 明石は別に事務所も借りることができているし、問題はなさそうだ。 荷物の搬入をひと段落させ、二人でシノブの部屋へ挨拶へ行く。 「え〜っと、シノブ君のとこは710だったよね?」 明石が呟く。 「え?なんで知ってるの?  俺同じマンションってだけで、  部屋の番号までは知らないし・・・」 吉木がいう。 「え?そうなの??警戒されてたんじゃないのー?」 鋭いところを突いてくる・・・。 きっとそうだ・・・。 ”ピンポーン” ドアの奥からシノブの”はーい”と言う声がする。 ドアが開く。 そこにはシノブとレオが立っていた。 レオはまだ疑っている。 「今日、引っ越してきました。  これからもよろしくねーシノブ君とレオ君」 「あ!今日だったんですねー。  引っ越しそばとか食べますか?  もしよかったら作って持ってい きましょうか?」 シノブが言う。 「いやいや、シノブ君そこまではいいから。  俺のとこに光が転がり込んだだけだし・・・」 「光??・・・あ!!  明石先生、下の名前光!  そうでした。  じゃあ、また何かあったら仰ってくださいね。  ご近所さんですし、ね!レオくん!!!」 シノブはそう言って、レオの腕を引っ張る。 「お・おう・・・。これからもよろしくです」 レオがふくれて言う。 「じゃあ、これから芳樹とラブラブタイムだから〜」 明石がそんなことを言いながら、吉木の腕に絡みつつ、帰っていった。 「レオ君、もう大丈夫だよ!  吉木さんもラブラブみたいじゃない!  光ってよんでたしー」 シノブが笑顔でレオに言う。 「うーん。そうだと思うけど・・・  俺のシノブが可愛すぎるからいけないんだー!」 レオはそう言いながらシノブをベッドに押し倒した。 「シノブ君にも挨拶できたし、  レオ君もわかってくれたでしょ」 部屋に帰ってきて、明石が吉木に言う。 「うん。そうだといいけど・・・なんかごめん。  俺の素性がもろもろ、いけてなくて・・・」 既にクリスマスのあの出来事は話してある。 吉木が謝る。 「大丈夫!過去は過去!  5年も片想いしてたんだよー僕。  しかも嫌われたくなかったから、  最初の頃なんか先輩キャラまで演じてたし!  もう吉木君の前じゃ、素でいてもいいでしょー」 そう言って可愛く笑う。 「芳樹!吉木君じゃなくって、芳樹って呼び捨てだろ。  俺もヒカルって呼ぶし」 「わかった〜ご主人様〜♪  今日も可愛がって欲しいなぁぁ〜」 そう言いながら芳樹の胸に甘えてくる。 でたよ!!すっかり素の甘えたニャンコキャラ。 「もう、しょうがないな〜。  俺のかわいいニャンコ姫の言うことだから、  今日も可愛がってしんぜましょう」 芳樹も光の頬を撫でながらノリノリで答える 「じゃあ、ベッドに連れてって〜」 ”くそ!!可愛いじゃねえか!!” 内心思う。 そして、あの和樹とのプレイも役に立つもんだな・・・と、ふと思い返すのであった。 「いや〜ん。  そんなとこ触ったら、ニャンニャンしちゃうぅぅ」 光もノリノリだ。 というかこれが素なのか? 「もっと気持ちいいところ触らなくていいのかい?  ニャンコ姫」 「う~ん。触ってにゃん」 そう言って体を絡ませてくる。 くそ!!やっぱり可愛い!!このやろーーーーー!! ズブズブに溺れていく芳樹であった。 完

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