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第1話

ギシ……… スプリングの軋む音。 黄色く光る間接照明。 目の前には射抜くようにまっすぐ俺を見る欲情した瞳。 俺の背には少し硬いマットレス。 横には逞しい腕。 つまりどういうことかというと、俺は今押し倒されている。 「先輩、好きです。」 「冗談…、だよな……?」 しかも、"男の後輩"に、だ。 どうしてこうなってしまったか説明すると、話は数時間前に遡る。

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