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第25話

「泣くのは卑怯ですよ…。俺、先輩泣かせたいわけじゃない。」 「ちが……ヒック……泣いてないもん……グスッ」 「すみません。言いすぎました。」 おかしいな…。俺、こんな泣き虫じゃないはずなのに。 飲みすぎて感情がうまくコントロールできない。 怒られて泣いてるガキみたいな俺を、城崎は抱きしめて背をさすった。 しばらくして俺の涙は止まったが、城崎の館内着は胸元に涙でシミを作っていた。 「ご、ごめん…」 「止まりました?」 「ゎ…、ちょ、やめろって。」 城崎は俺の前髪をかきあげ、額にキスをする。 とても愛おしそうに。 「先輩、口にしてもいいですか?」 「い………いいけど……んっ!」 了承するや否や、城崎の唇が俺の唇に触れ、熱い舌がぬるりと俺の口内に侵入した。 「ふぁ……ぁ………んぅ……ぁっ…」 激しい水音を立てながら城崎の舌が俺の口内を蹂躙する。 気持ち良すぎて思考ごと全部奪われそうだ。 俺は脚をモジモジさせ、無意識に城崎の後頭部に手を回して深いキスを強請っていた。 「……ひぁぅっ!」 「先輩、感じて。俺だけを見てください。」 城崎の冷たい手がシャツの中に侵入し、俺の胸の飾りに触れる。 全体をモミモミと掌を使いながら揉みしだき、指先は(へこ)んだ乳首を引っ張り出すように弄られる。 俺は男のくせに喘ぎ声をあげながら、胸を城崎に押し付けるように前に突き出した。 その反動で後ろに突き出すようになったお尻を、スーツ越しに城崎の左手が触れる。 城崎の左手は動いていないはずなのに、認めたくないけど俺が刺激が欲しくて体を揺らしていた。 尻の割れ目に城崎の細い中指が布越しに擦れる感覚が堪らない。 「先輩、エロすぎます…。俺っ………」 「はっぁ……、城…崎……っ」 「尻、直で触りたいです…。」 「い……ぃよ…、城崎…っ、チュー、して。」 「ん。先輩、好きです。」 俺の表情を確認するために一旦離れたその唇が恋しくて、自分からキスを求める。 城崎は器用に俺のベルトを外し、冷たくて大きな左手が俺の尻に触れた。 さっきまで動かなかった城崎の左手は、俺の尻を揉みしだくように激しく動いた。 気持ちいい。どうしよう。 空気に触れるのが人生2回目な俺の乳首も、刺激を求めて彷徨っている。 城崎に触れて欲しいのに、城崎の右手はもう片方の乳首を引っ張り出すのに忙しそうだ。 城崎に回してた自分の右手で、解放された乳首を抓る。 気持ち良すぎてビクンと体が脈打った。

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