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第989話
朝、昨日の過ちを後悔した。
「痛ぇ……」
「んん……。」
喉も腰もすげぇ痛い。
声掠れてるし。
覚えてないけど、バスローブ着てるから体は夏月が綺麗にしてくれたんだろう。
俺を抱きしめながら気持ちよさそうにスヤスヤ寝ている愛しい恋人。
やっぱ寝顔可愛いな…。
「夏月、起きて…。」
「ん〜……」
「仕事行かなきゃ…、わっ?!」
身体を起こそうとすると、ベッドに逆戻り。
夏月の腕の中に囚われる。
「おはようのチューはぁ…?」
「したら起きる?」
「ん〜……」
起きるのか?
疑問には思いつつ、夏月の唇にキスを落とす。
そしたら夏月の目がうっすら開いた。
「綾人さん…、おはよ…♡」
「うん。おはよう。」
「身体平気?昨日無茶させたよね…。」
夏月は俺の髪や頬に触れながら、あちこちにキスを落とす。
甘い……。
すごく甘やかされてるのが分かる。
こんなイケメンにこんな愛されるなんて、夏月の恋人の俺、人生勝ち組じゃん。
「夏月…、そろそろ用意しないと…」
「休まないの?」
「さすがに休みすぎだし、俺は今日もデスクワーク多めだから大丈夫。」
「でもすげー声枯れてるよ…?目元もとろんってしてるし…。休んだら?」
「いや、行く。」
これ以上ダラダラしていたら夏月のペースだ。
腕から抜け出してベッドから立ちあがろうとすると、カクンッと足の力が抜ける。
「ほら。休も?」
「……行く。」
「意地になってない?」
「行くって言ってんだろ。大丈夫だから。」
夏月に差し出された手を振り払って、自力で立ち上がってリビングに向かう。
昨日盛り上がりすぎたな…。
それに加えて寝不足…。
大きく伸びをしていると、後ろから追いかけてきた夏月に抱きしめられる。
「本当に行くの?」
「だから行くって言ってんだろ。しつこいな…。」
「綾人さんの心配して言ってるんだけど。」
「余計なお世話。」
この後も家を出るまで5回は同じことを聞かれた。
夏月は心配性すぎる。
別に休まなくても大丈夫だ。
「夏月、家出るぞ。」
「はーい…。」
夏月といってきますのキスをして一緒に出勤した。
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