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晴彦くんと輝彦くん

その日、晴彦は輝彦に抱かれた。 初めての事だらけの事に戸惑いを感じながらも晴彦は輝彦を求めた。 何故、こんな事になったのかと言うと…… 今日の放課後、晴彦はみてしまったのだ。告白されてる輝彦を。 自分たちもそういう年齢なのだから仕方ないとその場は目を瞑ろうとした。その時、輝彦がその子を抱きしめたのを見てなんだか胸が傷んだ気がした。 それを帰り道に輝彦に伝えた。 「俺、おかしいのかな……兄弟にこんな事感じるなんて」 不安げに聞いてくる晴彦に対して輝彦は自分も同じだと答えた。 「……え?」 「僕も同じだって言ったの。はるが他の奴と仲良く笑ってるのとか見るとそうなる。だから変な事じゃないよ」 「そう、なんだ……良かった」 ホッと胸を撫で下ろす晴彦。その様子をみて輝彦は笑った。 * * * そして、両親が寝静まったのを見計らって輝彦は晴彦の部屋を訪れた。 「あれ?てるまだ起きてたの?」 「うん、ちょっとはると話したくてね」 2人はしばらく他愛のない会話をしていた。 「……それで、てるの話ってこれ?」 「いや、違う。さっきのーー夕方話した事の続きなんだけどさ……」 「うん」 「僕も同じだって話したでしょ?」 「うん、してた」 「本当はね、はると少し違うんだ」 「……え?」 輝彦は晴彦の手を握っておもむろに自分の股間へと導いた。 「え、な、なに……」 「僕はね、はるの事考えると胸の所がキュってなると同時にココも熱くなるんだ……」 指先で触れるだけで分かる輝彦の昂り。晴彦は手を引っ込めようとしたがそれを輝彦の手が阻止する。 この反応がどういう事なのかくらい晴彦にもすぐに分かった。 「こんなになっちゃうの、はるの事考えた時だけなんだよ」 「あ……えっと……」 晴彦は顔を赤くして俯きながら足をモジモジさせている。 「はるもそうなんでしょ?……わかるよ、僕達双子なんだもん」 「……っ」 「……夜中とかさこっそりココ触ってるのだって知ってるよ。なんとなくだけど気持ちいいの伝わってくるんだもん」 「ごめ……」 図星をつかれて晴彦は謝罪を口にしてからどうしても我慢出来なくなる時があってこっそり慰めていた事を話した。 「年頃だし、仕方ないよね。気持ちいい事に興味持つのは別に悪いことじゃないしね。……でもさ、これからは1人でシないで」 「えっ……どういう……」 「こういう事したくなったら僕の事呼んで。一緒に気持ちよくなろ?」 輝彦は晴彦に顔を近づけた。 「俺たち……兄弟、だよ……」 晴彦は顔を背けてしまう。 「何もおかしい事じゃないよ。1人でするよりも一緒の方が絶対気持ちいいよ……」 背けた顔を自分の方に向けさせながら輝彦は言った。 「もっと……」 晴彦は好奇心に勝てず、輝彦を見つめた。 それからどちらも声を発することなく、見つめ合うとどちらともなくゆっくりと口付けた。次第に激しくなる口付けに晴彦は呼吸を忘れそうになる。脳に酸素が届かずクラクラする気さえした。 「く、るし……」 「ちゃんと息して……そう、上手」 キスの合間に息継ぎをするよう伝える。最初は不慣れで上手く出来なかったが、すぐに慣れた。 そんなキスを皮切りに輝彦は晴彦をベッドに押し倒し、服の中に手を忍ばせた。 「ひゃうっ……」 手の冷たさにビックリしたが触れられたところは熱を持つ様な感覚がした。 「はる……いいよね……」 「……んっ」 晴彦は拒否すること無く輝彦の言葉に頷いた。 * * * 晴彦は輝彦の熱に穿たれ声を我慢出来なくなっていた。 「あっ……んんぅ……ひゃぁっ……てるっ、てる……」 「シー……、はる、あんま大きな声出したら母さんたち起きちゃうよ」 「んんぅ……でも、むりぃ……こんな、気持ちいいの……声我慢できないよ……」 「僕だって可愛いはるの声聞いてたいけど、今はダメ。ね、我慢だよ」 口元を手でおおわれてくぐもった声だけが指の隙間から溢れ出る。 セックスなんて知識だけだった。しかも普段は排泄にしか使わない器官で繋がっているなんて信じられなかった。 「う、そ……こんな、しらないっ……」 こんな所で感じてしまうなんて……恥ずかしい以外の何者でもなかった。その証拠に晴彦は初めてにも関わらず、下生えをも濡らすほどに先走りが溢れ、止まらなかった。 「ひぁっ……っ、だめ……こんな、のだめなのに……ぃ」 「僕達元々は一つだったんだもん、こうなる事は当たり前なんだよ……」 深く身体を繋げて甘く囁く輝彦。 身体は熱くなるばかり。 「んぁっ……気持ちいいのっ……だめっ、おかしくなっちゃう……」 「いいよ、一緒におかしくなろ……っ」 輝彦は容赦なく晴彦のナカを犯していく。 「っはぁ……す、ごい……晴彦の中、熱くて……うねうねして……絡みついてくるっ」 「……んっう、らめ……そんなっ、強くしちゃ……声おさえられなっ……あっんんっ」 「はるっ……」 ぱちゅぱちゅと言う音は耳を塞ぎたくなるはど生々しかった。 自分からこんな声が出ることも、音がすることも晴彦は知らなかった。輝彦によって開かれた身体はもっともっとと求め始めていた。 「だめっ、だめぇ……っ、ンン……ぁん……」 「んっ……きもち、いいね……っ」 「……ィィ、きもち、いいよぉっ」 晴彦はうっすら涙を浮かべて必死に輝彦に抱きつく。 こんな事はダメだと晴彦は頭の片隅で何となく感じていたが止めることが出来なかった。 「……こ、んなの知っちゃったら……もうっ」 「戻れないね……っ……」 晴彦は輝彦の問いかけにただ頷くだけを繰り返した。 《終》

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