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第1話

俺は現在、ペットを飼っている。 体も毛も白くて、目はルビーの様に赤い。 鳴き方も可愛くて甘えた声なんて特にかわいらしものだ。 「カイ?良い子にしてた?」 俺はペットに声をかけるが、眠っているのか返事は返ってこない。 いつもは玄関の扉が開く音に反応して玄関まで飛んでくるのに、出掛ける前に遊んで疲れたのか今は寝息をたてている。 寝ているペットの頭をひと撫でして、俺は鞄を床に置いた。 「はぁ…レポートめんどくさいな」 俺は冷蔵庫からお茶が入ったサーバーを取り出すと、シンクの上にある水切ラックからコップを取り上げてそこに注いだ。 お茶を半分程一気に煽った所で、息を吐くのと同時に大きなため息が出る。 俺の名前は卯月 誉(うづき ほまれ)。 現在医大に通っていて、いわゆる医者の卵というやつだ。 「レポートを終わらせて、早くカイと遊びたいよ…」 俺はもう一度ベッドに近付いて寝入っているペットの頬をさらりと撫でる。 俺が飼っているペットは元々は親友の弟だったが、少し優しくしてやったら余程愛に飢えていたのかすぐに俺になついてきた。 はじめは子供の頃に亡くなった弟みたいで可愛いいと思っていたが、次第に俺に依存するように仕向けると自分でも驚く程あっさりと俺の手の中へ落ちてきた。 ペットの名前は如月 櫂(きさらぎ かい)と言って、良いところのお坊っちゃまだ。 カイの兄と俺は同期で仲良くさせてもらっていたが、何でもできてしまう親友との付き合いに退屈さを感じて居た。 そんな時に、勉強以外はからっきしなカイが医大に入学してきた。 俺はそんなカイに嬉々として兄の親友という立場を利用して近付いた。 「さぁ。さっさとやるか」 俺は気持ちを切り替え、ノートパソコンを立ち上げるとすぐにレポートを書きはじめる。 部屋にはカイが立てる小さな寝息と、俺がキーボードを叩くカタカタという音だけが響いていた。 俺が医者を志したのは、弟の存在が大きいだろう。 弟は何百万人に1人と言われる難病で、年々病状が進行していくのに治療法が見付かっていないと言う未知の病に蝕まれていた。 俺はその病気を治してやりたいというありきたりな理由から医者を志したが、弟は俺が医大に入ってすぐにこの世を去った。 弟がこの世を去っても、俺は医者に成ることに迷いはなかった。 俺の実家は離島にあり、小さな食堂をしていて生活は絵に書いた様に貧しかった。 「こんなものかな…」 俺は軽く肩を揉んで、レポートを上書き保存する。 レポートを印刷しているプリンターの音を聞きながら、俺はまた溜め息をついた。 もう昔みたいな生活はしたくないし、これから先も弟の居ない実家に帰るつもりはない。 そもそも今は研修医として毎日が忙しくてそれどころではなかった。 それに、実験するのにもハマっているのでオフの時も時間がいくらあっても足りない位に毎日が充実している。 「よし。さぁ…カイと遊ぼうかな」 「ん~」 寝ているカイの腕を取って、注射を一本打った。 血管を出すために巻いたゴムチューブの締め付けの違和感からか、カイから声が上がったがすぐにまた寝息をたてる。 薬の効力があらわれるまでに少し時間がかかるので、その間に準備する事にした。 薬はバイト先の先生から買い取った睡眠薬なので使用量さえ間違えなければ危険性はない。 俺のバイト先は闇医者が経営している診療所なので、薬なんかもきちんと言えば買い取ることができる。 現在は研修医として大学の付属病院で働いているのでバイトに行く時間が無いが、以前買い取った物を数本ストックとして置いてあるのだ。 「どれがいいかな?」 まず潤滑剤やバスタオルなど要るものを用意していき、大人の玩具が入っている棚の中を見ながら俺は悩む。 カイの開発は殆ど終わっているのだが、まだ起きている時に行為に及んだことはない。 折角寝ているのだから楽しまなくちゃ勿体ないだろう。 今回は団子の様に球体が連なった形の玩具をはじめとする淫具の数々使って遊ぶことにする。 「最初に直腸内触診をしてあげるね」 俺は医療用のゴム手袋を装着すると、手に医療用の潤滑剤をチューブから押し出す。 指先で潤滑剤を孔に擦り付け、人差し指をゆっくり孔に沈めていく。 腹側に指を曲げて前立腺を探す。 「お。ちゃんと柔らかいね」 前立腺は直腸内の壁ごしに触れることができるので、大きさ、位置、硬さなどを確かめる為に指先で押して確かめる。 人差し指の腹に当たる前立腺は健康そのものの為、ぷにぷにとしていた。 人差し指を少し引き抜き、続いて中指を人差し指と挿入する。 先程見つけた前立腺を人差し指と中指の間に挟んで左右の腸壁を押すと、自然と前立腺が揺れる。 「んっ…」 「気持ちいい?」 カイから小さな吐息が漏れる。 しかし麻酔薬のお陰で一向に目を覚ます気配はない。 ぐっと左右に指を開くと、くぷっと空気を含んだ音がした。 「いい感じに肛門が充血してきたね。カイは普通の人より白いからそれがすぐに分かるね」 カイは遺伝子疾患のひとつである先天性白皮症である。 分かりやすく言うとアルビノだ。 そんなカイは遺伝子疾患のせいでメラニンの生成に異常があるため、体毛が全てプラチナブロンドである。 髪の毛は勿論、眉毛や睫毛、陰毛だって綺麗な白金色だ。 肌は血管が透けるほど白いので、現在体全体が興奮の為うっすらピンクに染まっている。 「うん。興奮で乳首も反応してきたね」 ふと胸に目をやると乳首もつんっと上を向いていた。 空いた手で乳首を摘まんでしごく様に指を動かしてやると、腰がゆらゆらと動き出す。 その腰の動きに合わせて胎内に挿入している指も動かしてやると息づかいがどんどん乱れていく。 「んんっ?」 「ふふふ。寝てても寸止めされるときつい?」 腸壁が小さく痙攣しはじめたので、刺激を止めるとカイから声が漏れた。 腰をくねくねと男を誘う様に動かし、胸は乳首を刺激して欲しいのか反らしてくる。 これが無意識下での事なので調教のしがいがあるというものだ。 ぺニスは触ってもいないのに、先端からはカウパー線液がとぷとぷと溢れてきている。 「そのうち尿道も沢山弄ってあげるからね。まずは快楽を身体に刻みつけておいてあげるから、起きてはじめてみたいにセックスする時に淫乱なんだって思わせてあげるね?」 俺はカイの耳元で語りかけた後にキスをしてやった。 寝ているせいで舌もだらりとして力が入ってきておらず、俺が舌を絡めても反応が返ってこない。 早く起きている時に手を出したいと思うが、今はまだその時ではないだろう。 体質のせいで子供の頃から友達がほとんど居なかったらしいカイにとって、俺は数少ない友達らしい。 そのため、カイは友達との距離感と言うものをいまいち良く分かっていない節がある。 そんなカイが面白くてたまらないので、俺はもう少し年上の友達を演じながら授業の内容につまずいた頃に教えるふりをして手を出すつもりなのだ。 その時には快楽に染まりきった身体になっているだろうから、さぞかし困惑するだろう。 その前に、カイは一人で処理することも知らないだろうからその時に頼られるかもしれない。 今から楽しみで仕方ないが、とりあえずいい具合に身体が解れた様なので俺もカイで発散させて貰うことにする。 「じゃあ、いただきまーす」 「んぁあ~」 俺はスラックスを脱ぎ捨て、ぺニスにコンドームを被せるとカイのぺニスにもコンドームを被せてやる。 医療用の手袋は外してコンドームのゴミと一緒にベッド横のゴミ箱に捨てた。 俺の使っているサイズだとカイにはブカブカなので、実はカイ用のコンドームも常備していたりする。 カイにもコンドームを着けることで後処理が格段に楽になるが、カイの中を俺のでいっぱいにしてやれないのは残念だ。 お互いに性病の検査は定期的にしているし、お互いにそっちの病気は持っていないのでカイのお腹をいっぱいにしてやりたいが今はその時ではない。 そんな事を考えながらカイの中へゆっくりと押し入る。 「カイはちょっと体温低めなんだよねぇ」 根元まで押し込むと、胎内特有の熱がコンドーム越しにぺニスを包んでいるのを感じる。 しかし基礎体温が低めのカイの胎内は熱いというより温かくて風呂に入ってる様な心地好さを感じる。 ゆっくりとピストン運動を繰り返すと、カイの息も上がってきた。 「んあっ。んんっ!!」 「体温も上がってきたね。舌も熱いよ?」 腰を強く打ち付けたところで、カイが絶頂した。 気をやったカイの中は俺を痛いくらいに締め付けてくるが、俺は気にせず腰を動かす。 締まりの良くなった孔を無理やり割り開いていくのは普通にするよりも更に気持ちがいい。 俺はカイにキスしながら自分の快楽を求める様に腰を動かす。 「こんなもんかな?」 俺が2回射精する間に、カイは5回絶頂した。 射精を伴ったのは最初の1回だけで、残りの4回はドライオーガニズムだった。 強制的な刺激の余韻に身体を震わせているカイの身体を濡れたタオルで拭いてやり服を着せてやる。 俺も服を整えてから再びベッドに入った。 カイをぎゅっと抱きしめて背中を擦ってやる。 「んー。ほま…」 「カイ…起きたの?」 麻酔が切れたのか、カイの目がうっすらと開いた。 俺は頭を撫でてやりながら、顔を覗きこむとふにゃりとした笑顔を浮かべてカイは再び眠りについてしまう。 ベッドの横にあるゴミ箱にはお互いが使って口が結ばれたコンドームや医療用の潤滑剤や手袋などのゴミが分かりやすく捨ててあるがそういった事に無頓着なカイは気が付かないだろう。 「おやすみカイ…」 俺はカイの赤い目尻にキスをして瞼を閉じた。

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