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30.それは宝物 19
その甘い刺激に俺のモノはすぐに反応して頭をもたげると、それをまた扱きながら腰を振る。
「あっ、しゅう…へ……は、げし……っん、んぁ……」
「千秋が僕を愛してくれて嬉しい」
修平の声が耳元で響いた。
「えっ、ん……っん、ふぁ…はっ、ぅ」
「これからも、ずっと……僕の隣で笑ったり怒ったりしてて」
「んっ…んんっ……ふっ、あっ」
修平は少し掠れたような声になっていた。
それが色気を増幅させてるみたいでゾクゾクしながらも、その言葉が嬉しくて、精一杯の笑顔で頷くと修平の動きは一気に激しくなっていく。
ガクガクと揺さぶられ、最奥に突きつけられながら見上げる。
うっすら汗を掻き興奮して色香を放つその目に愛おしそうに見つめられると照れるけど嬉しくてたまらない。
そして感情が渦を巻くように心の中で膨らんで腹のなかが嬉しいで一杯になるんだ。
なんで、こんなにも好きになったんだろう。
最初は本当に嫌いだったのに。
好きになる子がみんな修平のこと好きとか、どんな因縁なんだって。
澄ました顔も気に入らない。背が高いのだってムカついた。さらに頭も良いとか最悪だった。
それに小言ばかり言われて気に入らないことだらけだったのに、いつの間にか惹かれていて。
いつの間にか好きになっていて。
いつの間にか修平が隣にいることが当たり前になっていた。
そして今はいない世界なんて考えられない気がする。
それくらい修平が……。
「……好き。修平…、好き……ッ」
喘ぐように声を上げれば、修平は困ったように眉を下げ、でもにっこり微笑んで貫くスピードがあがった。
「あぁぁっ、あっ…んぁ……」
「千秋……好きだよ。大好き……」
「あっ、あぁ……ん……ッ……」
揺さぶられ、腰を打ち付けられ、抱き寄せられるとまた耳元で吐息交じりの声が響いた。
「も、千秋……僕も、イク……イっていい?」
コクコクと頷いて修平にしがみ付くと、ラストスパートといわんばかりに腰を打ち付けて目の前がチカチカしてくる。
部屋中に水音と肌がぶつかる音が響く。そして俺の喘ぎ声や修平の息づかい、シーツが擦れる音。全てが今は快感を貪る要因だ。
そして修平のが最奥を貫いた瞬間。
「あぁっ、あっ、あぁぁぁぁ……!!」
ビクビクっと体全体が大きくしなり白濁を撒き散らしながら修平を締め付ければ、奥に熱いものが流れ込んできた。
その熱を感じていると不意に修平と目が合って、どちらからともなく舌を絡ませ合いながら深いキスをした。
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