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7.夕焼けは媚薬 17

そんな俺をまた満足げに眺める。 そして、俺のでドロドロになった自分の手を舐めながら、またコイツは涼しげな声で俺に言うんだ。 「溜まってた?」 「う、うるせぇよ。バカにすんなっ!」 「馬鹿になんてしてない。ただ好きなだけ」 「お前のがバカだ……」 俺の憎まれ口を軽くあしらうように笑って、新藤は俺の後孔に手を伸ばす。 そして、孔の周りをなぞりながら俺の肌にその赤い舌を這わせた。 「んぁっ、待…っ、あっ……」 「さっきから待ってばかり。……でも、待てないんだ。僕も余裕がないから」 そう言って俺に握らせたのはガチガチになった新藤のソレ。 「固すぎ、だ……ろっ、ンぁっ……」 新藤は妖しげな笑みを浮かべながらローションを含ませた指で俺の後孔を愛撫する。 ぐちぐちと音を立てて後孔は新藤の指を呑み込んで行った。 「忘れないで、千秋が僕をそうさせてるんだから」 「んっ、アッ……ふっ、…っ」 耳から犯されることって、あると思う。 もう、俺……。新藤のことしか見えない。

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