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19.俺の声を聞け 25
そんな妄想に浸っていると、修平が目を細めて俺の髪をまた撫でた。
「もしかして今、溶けてあってひとつになれたらいいのに、とか考えてる?」
と、修平に聞かれて、心の中をまるごと見透かされたようでびっくりしてしまう。
「な、な、な、なんでわかったんだ!? また口に出してたか?」
目を丸くしながら慌てて修平に詰め寄ると、修平は少し可笑しそうに笑いながら言った。
「いや、ちょっと前にカンニングしたんだ」
カンニング? それがどういう意味かはわからなかったけど、修平が笑っているとホッとする。
でも、なぜか修平は俺の髪から耳をひと撫ですると、残念そうな表情を浮かべながらそのまま目を瞑って軽く息を吐いた。
「でもね……僕も千秋と1つになりたいけど。……生憎、千秋をどうこうする体力も気力も残ってないんだ」
その言葉を聞いて、一瞬、ん? ってなったけど意味がわかってカァーッと顔が熱くなっていく。
俺の中で溶けて1つになるってイメージは、釜の中とかでドロドロに溶け合うって感じだった。
でもさっき修平が言ったのでイメージが完全にそっちの方向へと変わってしまう。
「なっ、お前な! お、俺はヤりたいって思ったわけじゃないんだからなっ!」
「そうなの? 僕はしたいけどね……」
そうストレートな言葉を残すと修平は静かに目を閉じた。その寝顔をのぞき込んでいると修平の手がのびてきて胸へと抱き寄せられ、そのままぎゅっと抱きしめられる。
だから俺も修平の心臓の音を聞きながら目を瞑ろうかなって思ったその時。
腰あたりに固いものが当た…る……⁉︎ これは、紛れも無い。
「なぁ、修平……。どうして下半身ガチガチなんだよ」
「千秋に触れたから。でも、気にしないで。今日はもう体力ない……」
そう修平は言うけど、気になるっつーの!?
ふと顔をあげてみたけど修平は本当に疲れて目を瞑ってる。
修平に負担はかけたくねぇけど、このままってのも辛いんじゃ……。
俺はそっと上半身を起こして修平の寝顔を見下ろすと、ゆっくり修平の目が開いた。
「どうしたの?」
首を傾げた修平に。
「……俺がシてやろうか? 勃ったままじゃ、辛いだろ」
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