2 / 6

〜第1章〜エロ本が降ってきました。

 騒がしい教室。休み時間は友達と他愛もない会話をする…なんてことはない。 1人、孤立した席にいる僕は教科書を読む。 ハブられるのは速かった。約1年半も我慢し続け高校に通っている僕は偉いと思う。 ナイフのように鋭い視線が刺さる。 早く帰りたい… ホームルームがはじまり、帰る準備して虐めの主犯であるアイツから逃げるように走った。 ───家に帰ればゲームの続きをしよう。 そう思ったが、帰れなかった。 その原因が目の前にいる。そう、、、自称・神という女が。 『いやぁ〜〜〜、ごめんね!』 「・・・」 白い部屋のような空間。自称・神は顔の彫りが深くハリウッド女優のようなナイスバディだ。僕の体は透けていて、ここはあの世だということが分かった。 『あっ!?拾ってくれてありがとう!!』 僕が拾ったエロ本♂……拾ったつもりはないが、、、 手に持っているエロ本♂。そのエロ本♂の持ち主は、なんと僕の脳天にエロ本♂を落としやがったのだ。 死因、エロ本♂による脳挫傷。笑えない、、、 『死んでないよ?』 「………はい?」 『まぁ、あちらの世界の君はもうすぐ死ぬけど。まずいなぁ、、、他の世界の人間を殺してしまう。……困ったなぁ。どうしよう……』 「……どうにもできないですよね?」 『ごめん〜ごめんさぁい』 なぜだろう。すごくムカつく。 謝罪が軽いのだ。コイツ、絶対反省してない。 相手は神だ。文句を言ったら何されるか分からない。 まぁ、どうせ生きてたとしても辛かっただけだし… 短い人生だったなぁ。 せめてゲームクリアしたかった… 『おおおお!!!!!!いい事思いついたぁ!!!!』 嫌な予感しかしない… 絶対、この自称・神はやらかす。 自称・神はカッと見開いたまま、僕の方を掴んだ。 『君、異世界召喚って知ってる?』 あぁ、最悪だ。このアホは僕を異世界召喚させる気だ。ゲームで遊ぶのは好きだが、実際にプレイするのは無理だ。 「……魔物とかいるんですか?」 『いるよぉ〜』 終わった…ゲームオーバー。僕の人生、碌(ろく)な事がない。 「断ったらどうなりますか?」 『君は死に、私も神様的に終わる』 「………分かりました」 仕方ない。異世界召喚されてみるか… 『ほんとに!?ありがとう!!!!感謝を込めて、色々付けといたから〜』 「……え?」 床が光る。眩しいを通り越して目が痛い。 ……僕は今、バ〇スされている。 冗談はやめて、今ピンチなのは、、、 「ちょっとぉぉぉおお!!!!!空から落ちるなんて聞いてないよぉぉぉおおおお!!!!!」 只今、上空3000mから降下(ダイビング)中である… ──────────────────── ※主人公の体は元の世界の技術では治せない状態だが、異世界では治すことは可能。

ともだちにシェアしよう!