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〜第1章〜エロ本が降ってきました。
騒がしい教室。休み時間は友達と他愛もない会話をする…なんてことはない。
1人、孤立した席にいる僕は教科書を読む。
ハブられるのは速かった。約1年半も我慢し続け高校に通っている僕は偉いと思う。
ナイフのように鋭い視線が刺さる。
早く帰りたい…
ホームルームがはじまり、帰る準備して虐めの主犯であるアイツから逃げるように走った。
───家に帰ればゲームの続きをしよう。
そう思ったが、帰れなかった。
その原因が目の前にいる。そう、、、自称・神という女が。
『いやぁ〜〜〜、ごめんね!』
「・・・」
白い部屋のような空間。自称・神は顔の彫りが深くハリウッド女優のようなナイスバディだ。僕の体は透けていて、ここはあの世だということが分かった。
『あっ!?拾ってくれてありがとう!!』
僕が拾ったエロ本♂……拾ったつもりはないが、、、
手に持っているエロ本♂。そのエロ本♂の持ち主は、なんと僕の脳天にエロ本♂を落としやがったのだ。
死因、エロ本♂による脳挫傷。笑えない、、、
『死んでないよ?』
「………はい?」
『まぁ、あちらの世界の君はもうすぐ死ぬけど。まずいなぁ、、、他の世界の人間を殺してしまう。……困ったなぁ。どうしよう……』
「……どうにもできないですよね?」
『ごめん〜ごめんさぁい』
なぜだろう。すごくムカつく。
謝罪が軽いのだ。コイツ、絶対反省してない。
相手は神だ。文句を言ったら何されるか分からない。
まぁ、どうせ生きてたとしても辛かっただけだし…
短い人生だったなぁ。
せめてゲームクリアしたかった…
『おおおお!!!!!!いい事思いついたぁ!!!!』
嫌な予感しかしない…
絶対、この自称・神はやらかす。
自称・神はカッと見開いたまま、僕の方を掴んだ。
『君、異世界召喚って知ってる?』
あぁ、最悪だ。このアホは僕を異世界召喚させる気だ。ゲームで遊ぶのは好きだが、実際にプレイするのは無理だ。
「……魔物とかいるんですか?」
『いるよぉ〜』
終わった…ゲームオーバー。僕の人生、碌(ろく)な事がない。
「断ったらどうなりますか?」
『君は死に、私も神様的に終わる』
「………分かりました」
仕方ない。異世界召喚されてみるか…
『ほんとに!?ありがとう!!!!感謝を込めて、色々付けといたから〜』
「……え?」
床が光る。眩しいを通り越して目が痛い。
……僕は今、バ〇スされている。
冗談はやめて、今ピンチなのは、、、
「ちょっとぉぉぉおお!!!!!空から落ちるなんて聞いてないよぉぉぉおおおお!!!!!」
只今、上空3000mから降下(ダイビング)中である…
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※主人公の体は元の世界の技術では治せない状態だが、異世界では治すことは可能。
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