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それは必然だったのかもしれない。5
「涼くん、改めてこの状況を説明願えるだろうか。俺はその、君を抱いたのか?」
俺の焦りが伝わったのか涼くんは事の顛末を語り始めた。
「結論から言うとね、黒沢さんは僕のこと抱いてないよ。というか抱く前に寝ちゃったのが正解かな」
その言葉に安堵する。
良かった、どうやら俺は犯罪者ではないらしい。
涼くんの話によれば
バーでたまたま隣に座っていたのが俺だったらしい。
その時既に相当酔っていたらしい俺は涼くんに絡み、それを介抱するのにこの部屋に連れてきた、と。
「そうか。とんだ迷惑を掛けたな。すまなかっ」
「まぁ、僕は口でシたけどね」
改めて謝罪しようとする俺に涼くんが爆弾を投下した。
何だって? 口でシた? ナニを……?
「何を?」
「だから、しゃぶったって。あんたのを。フェラだよ、フ・ェ・ラ」
涼くんは無邪気に
黒沢さんの大きくて大変だったーだの顎が疲れただの言っているが対して俺は
またも顔を青くした。
目覚める前の気持ちよさはそれだったのか。
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