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テレビに夢中の涼くんを余所に暫く目先の仕事に集中することにした。 「……。」 だから気づかなかった。 涼くんがこちらを見ているなんて。 「はぁー。 今何時だ?」 いつの間にか完全に集中していた。 ふと時計を見ると年明けまであと1時間をさしている。 そういえば急に静かになったが涼くんはどうしたのだろう。 テーブルを挟んで向かいに目をやると涼くんの姿が見えない。 「涼くん?」 呼んでみても返事はない。 帰ってしまったのだろうか。 玄関を見てみる。靴はあるな。 風呂かとも思ったが音はしない。 一体どこだ………? 「く·ろ·さ·わ·さん!」 リビングに戻ろうと歩みを進めた時だった。 急に背後から抱きつかれた。 「うおっ」 後ろを見ると涼くんだった。

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