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特別サービスです、お客様♡ 6
「り、涼くん…」
「ふふ。びっくりした?」
全くこの子は、心臓に悪いな。
そしてその上目遣いは反則だろ可愛いな。
「はー、あぁ、とても」
呆れた態度を取ってみせるも、どうせ聞いていない。
俺ともあろう男が4つも年下の男に振り回されている。
それでも涼くんにならば良いとすら思うのは、俺が涼くんに惚れているからだろう。
「ねぇ、仕事終わった?」
俺の背中にくっつきながら歩く涼くんが聞いてきた。
「うん? あぁ、終わったよ。すまないね、放ってしまって」
まるで構ってほしい口ぶりだが、期待してもいいのだろうか。
「本当だよもう。 僕待ちくたびれちゃった」
いつもの返しなら「別に待ってないけど」と思ったが、予想に反した答えだった。
ジーザス。なんてことだ。
ツンデレ子猫ちゃんではなく、小悪魔ちゃんが俺の後ろに立っている。
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