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ここが、スタートライン 27
「ぼくっ、あなたのことが…、すき…っ」
ひっく、ひっくと泣きながら俺を見つめ伝えてくる。
涼くんが、俺を、好き…?
嘘か夢かとも思ったが
泣きながら見つめてくるこの子が嘘など言うはずがない。
嗚呼…。
「くろさわさん?」
何を言うよりも先に体が動いてしまう。
俺はそっと涼くんを抱きしめた。
温かい。この体温も匂いも抱き心地も
全てが俺を掴んで離さない。ひどく落ち着く。
ひとまずは泣いている涼くんを落ち着かせるように背中を撫でさする。
だんだんと落ち着きを取り戻したのか、俺の背に手が回される。
それがとても嬉しくて、ずっとこうしてたいが
今度は俺が伝える番だろう。
「涼くん、このままで構わないから聞いてくれ」
俺の言葉にコクリと頷く。
それを見て話を続ける。
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