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第七章・6

「あ、あぁあ! ……ッ、またッ。また、キちゃうぅう!」  これは、何!?  全然、違う。  元カレの時と、全く違う! 「あッ、あッ! あぁああ!」  精を飛ばしながら、沙穂は初めてのオーガズムに戸惑いながらも酔っていた。  高校生の時とは全く違うセックスが、そこにはあった。  真輝との間に、生まれていた。 「私もそろそろ限界だ。沙穂の粘膜が絡みついて、搾り取ろうとしてくるからね!」 「ヤだ。そんな……ッ!」  羞恥に悶えても、それはすぐに快楽のわななきに変わる。 「ナカに出すよ、沙穂。薬は、飲んでいるね!?」 「は、はいッ!」  ばちゅん、と派手な音が鳴るほど、真輝は腰を深く挿れた。  叩きつけた。  それと同時に、彼の精液が勢いよく沙穂の体内に注ぎ込まれた。 「あ! ひゃ、あぁん! っふ、はぁ、あぁんッ!」  手の指をしっかりと絡ませ合ったまま、二人は絶頂に駆け上がった。 「ま、真輝、さぁんん……ッ」 「沙穂」  真輝の腰はしばらく痙攣をやめなかったし、沙穂の体はひくひくと余韻に震えた。  エロスの神は、彼らの上に悦楽のヴェールを掛けた。

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