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第七章・7

 沙穂がようやく動けるようになった頃を見計らって、真輝は彼からペニスを抜いた。 「体を拭いてあげよう。そのまま横になっているといい」 「いえ、そんな。僕がやります」 「いいから。セックスは、久しぶりだったんだろう?」  疲れただろう、と真輝はウェットティッシュで沙穂の体の汚れを拭き取った。 「ありがとうございます」 「はい、終わり。私の方も、頼むよ」 「はい」  真輝の体を清めながら、沙穂は嬉しさを噛みしめていた。 (真輝さん、優しいな)  体を拭いてくれるなんて。元カレでは、まず考えられない。  そして身体の奥深くに、まだ火照る炎を感じていた。 (すごく……、悦かった) 「沙穂、どうだろう。気持ち悦かったか?」 「え! あ! は、はぃッ!」  急に心を読まれたかのような真輝の声に、沙穂は慌てて返事をしていた。  もっと、しっとりと。  大人の雰囲気を、醸したいのにな。 「私も、心から楽しんだよ」  沙穂より大人の真輝は、その分だけ余裕だ。  キスをくれ、沙穂の体をベッドに横たえた。 「もう、眠るといい。明日のパーティーに備えて」 「はい……」  言われなくとも、沙穂の瞼はすでに重くなっていた。  事後のけだるさの中、深い眠りへいざなわれていった。

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