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★,゜.:。+゜好きになった人は敵でした゜+。.。゜,★  僕、一色 蓮(いっしき れん)には好きな人がいます。その人はちょっぴりつり目で怖い印象があるけれど、本当はとても優しくてモデルみたいに格好いいんです。  その人の名前は黒江 刻杜(くろえ こくと)。  だけど彼には好きな人がいます。ぼくなんかと比べようにもならないくらい可愛いその子。名前は七瀬 椿姫くん。  運動神経抜群で優しいその子。  対する僕はグズでのろま。七瀬くんと僕とは月とすっぽん。  どうやったって七瀬くんには敵わない。  だから僕の気持ちを黒江くんに伝えようとも思わない。  一生伝わらない永遠の片想いだ。  抱かれただけでもよかったと思わなきゃ。  ――そう。それは昨夜のことだった。  ロトスに変身した僕はいつものように妖精ジェッタと魔女が呼び出した悪魔退治に乗り出して向かった先は海岸だった。  そこでカニみたいなモンスターと遭遇したんだ。  海中から突然現れたモンスターの触手に身体を触られて気持ち悪くて怖くて……。  僕ってばロトスになってものろまだからモンスターを倒せなくて。  モンスターに無理矢理子供を産め付けられようとしていた時だ。  黒江くんがモンスターを倒して、僕を助けてくれたんだ。  だけどその後、僕はモンスターに催淫剤を注がれたらしくてたくさん汚い姿を黒江くんに見せてしまった。  そして僕は、黒江くんに抱かれた。

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