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第26話

朝からまだ熱があるのに淫らな事をして、僕はいつの間にか気を失ってしまってて、気がついたらお昼を過ぎていて、熱はすっかり下がっていた。 「おはよ、先生。腹減ってねぇ?そろそろ近所の蕎麦屋に頼んで何か配達してもらおうかと思ってたけど」 僕は裸で寝ていたけれど、住吉君は僕にタオルケットをかけてくれていた。 口に電子タバコを咥えながら僕の原稿を読んでいるらしい住吉君。 「……いいですよ、お蕎麦ならちょっと待って頂けたら僕が作りますから」 「いいって!気絶するまでヤッたんだから無理すんな……って……」 立ち上がった僕の脚を、住吉君はびっくりした顔で見る。 「先生、脚の痣、なくなってる」 「えっ?」 僕もそこを見ると、住吉君の言う通り、痣は影も形もなくなっていた。 僕が加寿也君とめぐり逢えたから呪いが解けたっていう事……なのかな……。 「…あ……」 歩く時も普通に歩ける。 僕は気になって、台所まで歩いてみていた。 「解けたんだな、呪い」 住吉君が嬉しそうに笑って、背後から僕を抱き締めてくる。 「これで思いっきりヤれるな」 「えっ?さっきの思いっきりじゃなかったんですか?」 「おう、一応先生の脚を気遣ってそこまで激しくしてねーぞ」 「う……嘘だ……」 耳元で顔をくっつけながら話す住吉君に、僕は血の気がひいていくのを感じた。 あれで思いっきりじゃないなんて、全力でされたら僕はどうなってしまうんだろう。 ……でも、どんな事があってもそれは絶対に大切な思い出のひとつになるはず。 これからの僕はきっと、寿命が来るまで住吉君と一緒に歳を取って生きていけるんだ。

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