信じらんねぇ……普通飲むか？ 俺だってそこそこ数をこなしているし、そりゃ相手のを舐めたこともある。 だからこそ分かるが、精液なんてとてもじゃないが飲めたもんじゃない。 「へ、変態！」 「このぐらいで何言ってるんですか。もしかして意外と初な方なんですか？」 心底楽しそうに笑う後輩。 「もう良いだろ……いい加減避け――ぅあっ！」 言い切れず間抜けな声を出してしまったのは、冷たい何かが下半身に垂らされたから。 「な、何っ……!?」 何なんて本当は聞かなくても分かっている。 この状況で使われるものなんてローションだ。 つまり……。 「お前、まさか本当に俺を抱くつもりか……？」 「え？当たり前じゃないですか。今更何を言っているんですか？」 馬鹿ですか？みたいな顔をする後輩。 いや、どう考えてもお前が馬鹿だろ。なんて突っ込みをしている暇はない。 蓮沼は手際よくローションで濡れ滴った俺の後孔に指を這わせる。 「あっだめっ！」 「力抜いてください。痛い思いしたくないでしょう？」 「うぁ……」 入り口を解すような指の動きは擽ったい。 身体を捩るも効果はないようで、とうとう中へと指が挿ってくる。 「うわぁ……本当に初めてなんですね。指一本でもこんなにキツいなんて」 「もっ……やめろっ！嫌だ！抜けっ！」 「こーら、暴れない」 中に挿れられた指がくるくると円を描くように動く。 「少しずつ拡げましょうね」 「拡げんで、いいっ…………！」 どんなに抵抗をしても行為が止められることなく、二本目の指が中へと挿れられる。 容赦なく動かされ、異物感が中を圧迫した。 「やめっ……気持ち悪っ……」 「うーん……どこかなぁ」 なんて探してるのは恐らく前立腺。 男はそこを触られると身体が反応する。 俺も抱くときはその ポイントを抑えて、相手を惚けさせる。 が、今コイツにその前立腺を探り当てられるわけにはいかない。 必死に身を捩り指を引き抜こうとするが、力が入って余計に入りやすくなった指が更に奥へと擦り上げていく。 奥に埋め込まれたまま、指を腹側に折り曲げられた瞬間、チカチカとするような快感の波が身体を駆け抜けた。 「ああん……っ…！」 「ここですね？良かった、見つけられて」 何一つとしてよくないのだが、そんな事を言う余裕はない。 前立腺を擦られる度に身体が悦び、口からは自分のものとは思えない喘ぎ声が漏れ出ていく。 「ふふ、先輩って本当に厭らしい。もうモノから蜜を溢れさせて、そんなとろとろな顔して……淫乱ですね」 「違っ……」 「違うんですか？こんなに勃起までさせて？ほら、中気持ちいいでしょう？」 「やだ……良くないっ…良くないっ！」 「嘘つくならお仕置きしますよ？」 なんて恐ろしい言葉と共に指が一気に引き抜かれる。 そして指とは明らかに質量の違う熱いモノが後ろの孔へと宛行われた。 あ、このままじゃヤられる……。 こんな、こんな年下の……後輩なんかに………。 悔しいのと恥ずかしいのと怖いのとで頭がごちゃごちゃになる。 ボロボロと涙が溢れ落ちていくのが分かった。