腰を押さえ込まれてしまっては逃れられない。 窄まりを撫でていた指先がぬるっと中へと挿れられていく感覚。 「あ………う………」 「大丈夫、少しずつ解してあげますから」 埋め込まれた指が伝えてくるのは違和感。 「うっ……や、これ無、理ぃ……」 「まだ一本ですよ。ほらかき混ぜてあげますから」 「い、いい！やだ！やめろ！」 俺の言葉なんて聞きもしないで、中の指は好き勝手に動き回る。 「すごい締め付け……指、増やしますね」 「んっ……気持ち悪っ……」 「そうですか？それじゃあこの前見つけた前立腺、撫でてあげますね」 「やっ、それは――あっ！」 「ふふ、身体は素直」 悔しいが状況は全くもってその通りで、二本の指が前立腺を掠める度に何とも言えない気持ち良さが身体に走ってしまう。 「うっ……やだ……やだ……っ」 「何がです？」 「こんなの、やだぁ……」 「ダメですよ、そんなに悦ばれるともっとシたくなるでしょう？ほら、もう一本追加してあげますね。初めてですね、三本は」 「やっ、そんな入らな――」 一際強く前立腺を押され、気を取られている隙に三本目の指が埋め込まれていく。 「あっ………あ………」 「キツいなぁ……どうです？三本飲み込んだ感想は」 「苦し、い…… 」 たった一本の指が増えただけだと言うのに、中を占める質量がグッと増した。 「ふ……はっ……」 「息、止めちゃダメですよ。ほら、ちゃんと吸って」 「わ、かって……る……」 「そう、良い子ですね」 くそ………本当これじゃあどっちが年上なんだかわかんねぇ………。 「三本で弄った方が気持ちいいでしょう？」 さっきよりも強い刺激が前立腺を掠めていく。 「んあっ……!?」 「ふっ、良さそう」 「ふ、ぁ……やめ……」 ガクガクと勝手に揺れる腰。 自分の身体のクセに全く言うことを聞かない。 「……うっ………ふぅぅ……」 制御の効かない身体が怖い。 自分の意思と反して動く身体が、怖い。 「や、だ……やめ、怖っ………う……ぅ……」 泣いて堪るかと思えば思うほど視界が歪んでいく。 「うっ………ぅ………」 「全く……先輩は見た目に反して泣き虫なんですから」 呆れた言葉とは裏腹に瞼へ落とされたキスは優しかった。 「大丈夫、怖くないですよ。傷つけたりはしません」 更には空いている手で頭を優しく撫でてくる。 「気持ちいいだけ。気持ちよくしてるんです、先輩がグズグズになってくれないと僕が困ります。ね？だから怖くない」 「だっ……も、こんな……」 「何も考えないで。でも嬉しいですよ。怖くなるぐらい感じてくれて」 最後は耳に囁き落とすように言われて、身体はそれを刺激へと変換する。 「あ……」 「こんなになってるならもう大丈夫ですね」