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旦那様と……

「どうだった?」 帰宅して開口一番にそんなことを聞かれた。 「何が?」 「何がって……随分1人で楽しんでたみたいじゃないか?……オモチャ気に入ったんだろ?」 そう言って見せられたのは旦那の携帯。 『んぁっ……ひゃぁん……おちんちん、きもち、ぃいっ!!』 そこには昼間、オモチャでよがっている自分の姿が映し出されていた。鮮明なその映像に顔から火が出そうなほど熱くなる。 「……送り主分からないから聞こうと思ってたのに、貴方だったの……」 敢えて一人称を変え送ってくるあたり旦那らしい。 「こんなに乱れて……俺の奥さんはこんなにもエッチだなんて……堪らないなぁ……」 ニヤニヤと怪しい笑いを浮かべながらジリジリと詰め寄ってくる。 『ひぁッ……んんッ……お、く……きもちい、よぉっ……硬いのでずぷすぷらめぇっ……』 未だに動画は再生されている。 「そ、そのー……我慢、できなくて……」 「ここにカメラあるのだって知ってるよね?俺がいつでも見てるって知ってて、こんな事したんだよね?」 「そう、です。貴方に見て欲しくて……」 「ヤラシイね。でも、最高に素敵だったよ、薫のオナニー動画。これは後で保存しておかないと……」 さっと画面を閉じ、ポケットへしまい込む。こんな恥ずかしいものを残しておくなんて、どうするのだろう。夫婦とは言えプライバシーはある。だが、薫はそれが嫌ではなく寧ろ嬉しかった。 「で、気持ちよかった?」 「……気持ちよかった……よ。頭ん中真っ白になるくらい……」 「それは良かった。気に入ってもらえて嬉しいよ……だけど、自分だけ気持ち良くなって……ずるいなぁ」 「ごめんなさ……」 「仕事場でこんなの見ちゃったらさ……もう勃起が止まらなくて大変だったよ?ねぇ、薫……慰めて」 「は、い……」 跪いてベルトを緩めズボンを下着ごと脱がせる。仕事終わり、シャワーも浴びず、終始勃起していたという旦那のソレ。蒸れて強く欲望を帯びたその雄の匂いに頭がクラクラした。 躊躇うことなく薫は旦那のペニスを口に含む。 「ふぁ……んぐっ……」 「ぁ……薫の口の中……気持ちいい……そのまま上顎で擦って……っぅ……」 口の中で更に大きさと匂いを増すペニス。飲み込みきれない唾液が口の端からこぼれ落ちる。だが、そんなことはお構い無しで薫は口をすぼめ、夢中で旦那のペニスにむしゃぶりつく。 「俺の……美味しい?」 「んぁっ……ぁう……お、おいひぃれふ……んっ」 口に含んだまま答える薫。上顎や頬をペニスの先端で刺激される。 薫は口の中も性感帯で少し擦られただけで簡単に股間を熱くさせた。 「いいよ……すごく……はぁっ……もっと深く……咥えて……」 旦那の言葉を聞いた薫は喉を開くようにして、奥深くまでペニスをくわえ込んだ。 「ンゴっ……ぐっ……ンン……」 「〜はぁっ……薫のノドま○こ……きっつい……」 数秒頭を押さえつけられ苦しい状態が続く。えずきながらも喉奥への刺激が更に薫の身体を熱くさせた。 「んぐっ……っぷはぁ……、はぁっ……」 1度口から出されたペニスはヨダレでテラテラと光っている。 「薫はフェラ好き?」 「だいすき……っ」 とろりと潤んだ瞳で旦那を見上げながら答える。 「今日はどうしたい?」 何に対しての質問なのか、主語が無くとも薫は理解した。どんな答えを求められているかは今までの経験でわかる。 「……ぁ、せーえき飲みたい……僕の好きな……濃くてドロドロのせーえき……ちょうだい」 旦那が1番喜ぶ答えを口にする。 「よく出来ました。お望み通り……飲ませてあげる……」 突き出された腰に手を回し、口淫を再開する。今度はさっきよりキツく唇をすぼめ強く吸い上げながら時折舌を絡める。薫は夢中でその逞しいペニスを刺激した。そうしているうちに、自身の股間も下着を濡らし始めていた。まだどこにも触れてないのに反応してしまい、薫は足を擦り合わせる。 「んぁっ……はぁ……んむっ……んじゅ……じゅっる……」 ジュルジュルとわざと音を立て吸い上げる。そんなはしたない音と姿を見て旦那は更に興奮を高めた。 「はぁ。気持ちいい……最高だよ、薫。……もう出そうだ……っ」 「ンンっ……らひて……んぐっ……ぅ、ン」 「はぁ……出る……でるっ」 頭を押さえつけられ喉奥を目掛けて熱い飛沫が飛ぶ。ほぼ丸1日溜めていたという精液はどろりとして喉にまとわりつく。 「んくっ……ンンッ、ん……」 「零さず全部飲むんだよ」 薫は口をつぐみ一気にソレを飲み下す。喉にまとわりつく感じが残るが、これが堪らないのだと薫は目をうるませた。 「んはぁ……はぁ……みへ……のんらよ……」 べっと舌を出しながら口の中を見せる。 「美味しかった?」 「すごく……おいひかった……はぁ……」 恍惚の表情を浮かべ薫は唇をペロリと舐める。テラテラとひかる唇を薄く開けて『もっと……』とねだる視線を旦那へ送る。 それに気がついて、にやりと笑う旦那。その表情から今夜は激しく、そして声がかれてしまうくらい抱かれるのだとわかった。 ベッドに座り旦那の前で足を開き興奮して濡れた下肢を見せつける薫。自分の指で臀を割開くと、蕾がヒクヒクと蠢いている。 「……ねぇ、早く……おちんちん……入れて?」 「……あぁ、すぐにーー」 旦那は薫を押し倒しそのまま体重をかけ、覆い被さる。そして既に再び起立したソレを薫の中へと埋め込んでいく。 「ーーっぁ……き、たぁ……おっきぃおちんちん……っはぁ」 ひどく淫らに溶けた薫の内部はすぐにその熱に絡みつく。そして、一度受けいれたらもう離すまいと中へ引き込むように伸縮を繰り返す。ヨダレと涙で顔は濡れ、善がる薫。その姿もまたカメラに納められているのだ。 ーー互いに歪んだ性癖を持っている事は理解している。 監視カメラをしかけ、逐一スマフォにデータが送られてくるようにしている旦那。カメラの前で薫が他の男に抱かれて乱れる姿を見て興奮するという。かくいう薫もその事を知っていながら敢えてカメラの前で他の男に身体を開く。見られている事を知っていて、興奮を覚えるという。 この夫婦はこれが普通なのだ。 〈終〉

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