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第26話

「コイツ、焦れったいだろ」  この触手の開発名目は、「恋人とのプレイに新たな刺激を!」だった。 「恋人たちのセックスを盛り上げるためのものなんだよ。だから、肝心なところには触れられないようにできてる」  これ以上焦らすのも限界だろうと、透はカメラを持っていない方の手で、彼の勃ちあがった性器の先をぐりぐりと弄る。 「あ、や、あああっ」  既に限界だったそこは、あっという間に昂りきって弾けた。白濁職の液を腹部に飛ばすと、触手(盛り上げ要因)がここぞとばかりに塗り広げた。 「早……」 「しょ、しょうがないだろ……!」  光希はわざわざそんなこと言わなくてもいいのに、普段から早い方だとか自己申告をする。既に頭の中は快感でいっぱいになり、物事を深く考えられないのだろう。  一度吐精したといっても、光希はまだ満足していない。精液がつたっていった後ろは、物欲しそうにひくついていた。彼は、後ろでも得られる快感があると知っている。 「あとは? 俺にどうしてほしい?」  先ほどまでは「嫌だ」とか「見るな」とか言ってたのに、蕩けきった彼は、本能のまま、素直な欲望を口にした。 「うしろ、挿れて……ぐちゃぐちゃに、してほしい……」 「……っ! そんな台詞、どこで覚えてきたんだよ」  何しろ、光希は学校では清廉潔白でエロのエの字も考えてませんという澄ました顔をしていた。そんな彼が潤んだ瞳でこちらを見つめ、甘えきった声で誘惑してくる。 「撮ってる場合じゃねえよな、これ」 「あんっ、ああっ……」  カメラを置き、彼の脚を抱え、硬くなった性器を一気に彼のうしろへと挿しこんだ。柔らかくなったそこはゆっくりと、絡みつくようにのみこんでいく。なのに挿入しきるとキツく感じるのが不思議だった。

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