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嫉妬1
僕は面白くガキを見ていた。
潜入したガキの様子を見にきたのにはいくつか理由があるが、一つはこうなることが分かっていたからだ。
ガキはまだ自分を分かっていない。
1日もたないと分かっていた。
ガキは自分じゃ分かっていないけど、ド淫乱だ。
僕がそうした。
何も知らない身体に毎日教え込んだ。
セックスを。
僕好みにした。
スイッチさえ入れてやれば、とことん乱れて欲しがる。
気持ちいいことが大好きで、どんな淫らなことでも口にし、何でもしてくれる。
舐めたり、しゃぶったりしてくれるし、喉の奥に突っ込んでもいいし、なんなら目の前でオナニーだってしてくれる。
エロくて可愛い、クソガキ。
とことん仕込んだから毎日抱くのが楽しくて仕方ない。
分かってないのはガキだ。
僕に抱かれてるだけだと思っていた。
自分はされてるだけだと。
だから、潜入捜査で数日離れることも平気だった。
数日セックスしないこともなんとも思っていなかった。
自分がどれだけセックスが大好きなのかが分かってなかった。
僕が与えてやっているから、それが当たり前になっていた。
だから、こうなるのは分かっていた。
忍びこんだここで、ガキがズボンを下ろし、必死で自分でなんとかしようとしているのを見た時は笑ってしまった。
指を後ろの穴に突っ込み、必死でかき混ぜ、前を扱いているガキは可愛かった。
「足りない・・・」
苦しくて、そんなモノでは足りなくて、泣いてる姿にはもう、感動さえした。
何度も出しては、それでもおさまらない身体に震えているのがたまらなくいやらしかった。
僕を欲しがってる。
こんなにも。
「俺のいやらしい穴に・・・いれて」
僕が教えた強請る言葉を口された時には、これだけでいけると思ったほどだ。
その場で抱きしめて、キスして、押し倒して突っ込んでやろうかと思った。
でも 、もう少し分からせたかった。
僕がいなければ、どうなるのかを。
平然と僕から数日離れることを受け入れたこのガキに腹がたっていた。
僕が行けって言ったんだけど、でも、あんなに平然と僕から離れるのはむかつく。
こんなにも、僕を求めて苦しんでいる姿は可愛いし、いい気味だし、嬉しかった。
だからもう少し見ていることにしてしまった。
すると、だ。
ガキはふと、何かを決めたような顔をした。
そして、微笑んだ。
その顔にゾクリとしてしまった。
「好きだ」
そう言って、僕をイカせた時に見せた顔だったからだ。
雄の顔だ。
僕を抱いた、男の顔だった。
ガキは穴を弄るのをやめていた。
ちょっと待て。
焦る。
お前は、今、何をオカズに、何で抜こうとしている。
「・・・ホント可愛い」
ガキが扱きながら呻いた。
待て。
それ、誰に言っている。
僕は顔が赤くなるのがわかった。
あの時、囁かれた声だ。
忘れたくても忘れられない感触をまた思い出してしまったからだ。
ガキの指、ガキが抱き締める腕。
少し僕より背が高くなったことは、実は僕の方が先に気づいていた。
少し太くなった腕。
優しいキス。
思い出したくないのに思い出してしまった。
ガキが、僕を脳裏に浮かべてしていることは確かで、しかも、想像の中では確実に僕を犯していることは確かすぎるほど確かだった。
あいつの夢、僕の穴に自分のをぶち込む、それをしている妄想の中で。
確実に。
あのクソガキ、殺す。
いや、殺さないけど、脳の一部を破壊して、その記憶を奪ってやる。
一度、たった一度、イカされた位で、そんなポジションの交換は認められない。
あのガキ。
ガキは射精した。
「あんたは俺に抱かれるべきなんだ・・・」
ガキがしたり顔で呟くのが聞こえた瞬間ブチ切れた。
認められるか!
「ふざけんな!」
しのびこんでいるのに怒鳴ってしまった。
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