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「いやーだってそうじゃん?今日だって本当は帰り、渉太に会いに行って話したかったけど状況が状況だけに吉澤が送るとか言い出して上手く巻けなかった」 「だから俺に渉太の連絡先、聴いてきたのか」 大樹は雑誌をテーブルに置いては、少し椅子の背もたれから腰を前にズラしてくると話を聴く体勢になる。 「そう、大樹なら知ってると思ったんだけどなー……」 「律仁、お前まさかまだ渉太に本当のこと言ってなかったのか?」 「ああ、言うタイミングはなかった訳じゃないけど、なかなか踏み出せなくてさ。俺は律仁として……素の俺で渉太の傍にいたかったから……」 「なら尚更話さなきゃいけなかったんじゃないのか?」 「まあ……どっちにしろバレるのは時間の問題だと思ってたし、渉太とのこと本気で考えてるなら、律であることも含めて知ってもらわなきゃって思ってはいた。だからドラマが終わったらちゃんと話そうと思ってた……」 「その矢先にこれか……」 テーブルの週刊誌に目線を向ける。 雑誌だけじゃない、ネット中にこの写真が出回ってしまう。テレビニュースや世間的一般的になるほど大々的な出来事ではないにしても、このファンの間では話題にならないわけが無い。 渉太がどれくらい律の情報を追っかけているかは分からないが、渉太の目につかないなんてことは絶対ない。 いつぞやかの飲み会で、俺の事を律に似ていると騒いでいた勘のいい女子達は少なからず今回の件で一緒にいた律仁は律だったと確信する筈だ。 渉太が部室に定期的に通うようになったのなら尚更、女子達が黙ってないような気がした。

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