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第3話 兄さんを抱く

 兄さんは嫌がった。  そのくせ、乳首を摘ままれれて、押し潰されたなら身体を震わせた。   ダメだダメだ  そう泣くくせに乳首を舐めてやったなら、身体をよじって感じた。  知ってる。  密かに声を殺して乳首を弄ってオナニーしてたのを。  微かに洩れる声を聴き、俺も隣りでオナニーしてたから。  兄さんが始末にいったその後に俺も始末していた。  よくも考えたら無駄だろ、そんなの。  一緒にSEXしてしまった方がいい。  「俺にやられたかったんでしょ」  可愛い乳首を噛んだり舐めながらささやいた。  嘘のつけない兄さんが泣く。  そうだから。  「ダメだ。ダメなんだ」  兄さんは言う。  だから黙る理由を与えてやる。  「母さんが起きるよ、大きな声だしたら」  そういって乳首を噛んだ。  ああ、噛みやすくなってる。  兄さんがまいにち自分で弄るから。  俺が育てたかったのに。  歯触りは最高だった。  女なんかの胸はもういらない。  この胸がいい。    ああっ  兄さんは声を上げてしまい、手を抑えてこらえる。  俺は母さんなんてどうでもいい。  あの女を母親だとも思ってない。  見つかって泣き叫んだら面白いくらいかもとしか想わないから、見つからないようにしたいのは兄さんの勝手だ。  誰が見てようが、誰がとめようが、もう止めない。 最後まで抱く。  ダメだ。  ダメだからぁ。  兄さんが泣いた。  可哀想だね、兄さん。  後で慰めてあげる。  夢中で乳首を吸った。  ビクン  ビクン  身体がはねた。  俺の名前を呼んで、ここを弄ってここだけでイってたくせに。  して欲しかったくせに。  噛んで吸って舐めた。  反対側も指で弄ってやる。  強くしたら、抑えた手の間から声が漏れた。  腰が揺れてたから、パジャマの上から互いのものを押し付けあった。  こすりつけながら、胸を味わった。  中学生になった頃には同級生の女としてた。  だらしない母親のコンドームを持ち出して。  俺は身体は大人なみだったから。    胸のない未成熟な女が良かった。    兄さんがそうだったから。  俺とはちがって、まだ、男でも女でもないような兄さんに近い体形の女を選んで寝てた。  代わりに。  でも、兄さんはさすがに高校になって男らしくなったら女では代用がきかなくなった。  兄さんに似た顔や体型の高校生を抱いてた。  女程は楽しめなかったけれど、似てる方が良かった。  女でも兄さんに顔が似てたら抱いた。  似てる以外の基準はなかった。  兄さんだと思って抱いたなら、みんな泣いて喜んでたから文句を言われる筋合いはない。  たのしませてやったんだから。  でも。   やはり。  本物は全然違う。     夢中で味わい、兄さんの小ぶりな性器をパジャマ越しに感じた。  兄さんは何回もイってた。  感じやすい。  でも止めてやらなかった。  んっ  んっ  兄さんは泣きながら口を抑えて、イキ続ける。  パジャマの中はドロドロだろう。  俺もイッた。  こすり合わせて胸をいじるだけで。  最高だった。  でも。  終わってなんかやらないのだ。  もう兄さんは抵抗しない。  パジャマを脱がせても。  ドロドロによごれた性器を咥えてやっても涙を流すだけだったし、唇で扱き始めたなら声をこらえることだけに必死になっていた。  口を手で抑えて、でも腰が揺れるのは止められない兄さんはいやらしかった。  唇で扱きながら、その穴にも指を突き立てた。   思った通り。   そこは柔らかだった。    泣きながら指でしてたんだよね。  俺が誰かを抱いた日には絶対。  何度も兄さんに見つかるように連れ込んだし。  兄さんと俺のこのベッドで抱いたから。  兄さんが傷ついた顔をするのがうれしくて、兄さんの目の前で連れ込んだ連中の腹の奥で放った。  兄さんの見ている前で、誰かを犯すのは楽しかった。   兄さんを思いながら、兄さんの目の前で誰かを犯すのだ。  兄さんを犯す次くらいに良かった。  俺に抱かれるのを想像して、この穴を弄っていたのなら、それはもう、俺にいかされかていたのと同じだよ、兄さん。  俺は兄さんの穴を指で楽しみ、兄さんの性器にむしゃぶりついた。  そして、こらえ性のない兄さんが俺の口の中に出したものを飲んだ。  うまかった。  ほかの連中のは飲んだことがないし、くわえてやったこともない。  兄さんだけ。  穴を舐めたのも兄さんだけ。  音を立てて舐めたし、舌を穴に差し入れもした。     兄さんの乱れっぷりは可愛いすぎた。   自分の手を噛みながら、血を流しながら声をこらえて、背中をそらせてイキ続けているのだ。  兄さんにならなんでもできる。  一つ年上の、似てない兄を。     ずっと愛していた。     母親に放置された兄弟、弟を必死で守る兄を愛してた。  今はもう俺は守られなくていい。  俺が守る。  兄さんは震え続けて、泣き続けて、イキ続けていた。  でも、もう抵抗なんかしない。  たっぷり濡らして、穴に当てがった時は欲しがるように自分から腰をふった位だ。    「愛してる」  俺は囁き、そこに突き立てた。  沈み込む。  ああ。   いい。  どうして許されないのかがわからない位良かった。    なんでだめなんだ。  この肉を血を魂を愛してるのに。  生まれてからずっと。    兄さんしかいないのに。  夢中で動いた。    指くらいで、物をいれたことのない兄さんを思いやることなんかできなかった。  気持ち良すぎた。  貫いて、刺して、大きく回した。     んっ  んんっ   んくっ  兄さんは手を放ないようにするだけで必死だ。  こんなにイってるくせに。  あの女の前で犯そう。  その内。  あの女は泣き叫んだとしても、そんなには気にとめない。  兄さんが知らないだけで、あの女は俺だって犯してるんだし。  どうでも良くて相手したけど、今はあんな女じゃ勃たなくてお役ごめんになった。    あの女が兄さんに手を出さなかったのには感謝してる。  あの女の好みじゃなかったことに。    そして、自分がほしければ我慢ができないのは、俺があの女の息子だという証拠でもある。  でも。   そういうふうに産んでくれて感謝してる。  兄さんに抱けた今、抱けないことなんてもう認められないから。     「可愛い、兄さん」  脚を肩に担いで深く突いた。  甘く鳴く声を聞きたいけど、この必死で堪える顔もたまらない。  真っ赤でクシャクシャになって、鼻水と涙だらけで。  たまんない。  酷くしたくなる。  「もう兄さんしか抱かない」  奥を楽しみながら囁いたら、穴が痙攣して締まった。  兄さんが喜んでいた。  「他はいらない。兄さんだけ」  手を外して、キスで塞いでやった。    背中に爪を立てられ、その傷みが嬉しかった。    言葉じゃなく、激しく貫くことで愛をしめした。  兄さんだけだと教えた。  こんなに良いのは兄さんだけだと。  兄さんはしがみついて、下手くそにキスに応えてきて。  たまんなく可愛いかった。   気絶しても、犯し続けた。  あの女は明け方に出て行った。  こんどはいつかえってくるかわからない。  だから兄さんを沢山鳴かしてあげたい。  声を殺さなくてもいいように。   俺は気を失った兄さんを揺さぶりながら思った。  せっかく声を出せるようになったのに、気絶しちゃうなんて。    可愛い兄さん。   大好きな兄さん。  もう手放せないよ、兄さん。    兄さんから離れない。  今日からは。  兄さんの全てを管理する。  兄さん。  毎夜、眠りながら俺の名前を呼んでくる兄さん。  俺の。  俺だけの。  あなたが俺を愛したのが悪い。  あなたが俺を愛しさえしなれば。  俺も耐えられたのに。  でも。  もう。   死ぬまで俺だけのもの。  愛しい同じ血の肉の中に放ち、また俺はその肉を味わうために動き始めた。    愛しい肉は。   甘かった。 おわり  

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