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レベルアップしてもう三日になるが、シヴァは戦闘の度にレベルアップする勢いなのに、俺はと言えば何度戦闘を重ねてもレベルアップする気配がない。簡単なRPGだと侮 っていたけど、このゲームって案外難易度は高いのかも知れない。
まあ、戦闘の度にシヴァが敵を倒してくれるから、俺は自分の身を守ることに尽力するだけで助かってるんだけどさ。
「ポチ、後ろ!」
「――っっ」
あれからも何回かモンスターに襲われたけど、気持ち良くはなるもののなんとか射精だけは耐えて来た。レベル1レベルのモンスターだけ戦うことにして、蛇や蝙蝠 は戦闘を回避して逃げ出して。
だけどいつまでもそんなことでは戦闘レベルもアップしないし、やっぱ特訓は必要かも知れない。そう思い直した時、
「ポチ、そろそろやるぞ」
「えっ、ここで?!」
シヴァが急に立ち止まり、そんなことを言ってきた。
辺りは鬱蒼 とした木々に囲まれた森の中で、もう少し歩いたら宿屋や拓 けた場所が見えてくる場所だ。確かにこんな奥地に誰かが通り掛かることはなさそうだけど、万が一にでも誰かに遭遇したら恥ずすぎる。
「ちょ、無理だって! 誰かに見られでもしたら……」
「こんな辺鄙 なとこ誰も来ないって」
「ま、まあ、確かに」
因みに戦闘中にシヴァが受けている打撃は、モンスターがぶつかってくる衝撃(蝙蝠)や体に巻き付き締め付けてくる圧迫(蛇)だけだ。モンスター達も相手を選ぶのか、シヴァには性的に襲い掛かることはない。
「不公平だ……」
「あん? なんか言ったか?」
「あ、ううん。なんでもない」
俺の独り言がシヴァに聞こえてしまったようで、
「ぶっ……ったく。お前の独り言は独り言じゃないからな」
そんなよくわからないことで笑いながら、いきなり後ろから襲ってきた。
「ちょ、シヴァ! いきなり……っっ」
「あん? モンスターどもはいつもいきなり襲って来るだろ」
確かにそうだけど!
心底楽しそうに見えるのは気のせいだろうか。ぎゅっと股間を掴まれ、思わず腰が引ける。
「ほら、防御」
「ちょ、待っ……」
「抵抗するか逃げなきゃ犯られるぞ」
レベル2の最弱勇者が飢えきった狼に敵うわけがないじゃんか。明らかにさっきとは目の色が違うんだけど。なんかギラギラしてて……って、
「今回は特訓だから逃げるのは無しな。まあ、絶対逃がさないけど」
シヴァ、怖いよ!
「ちょ、待っ」
そうこうしてるうちに、シヴァは俺の服を脱がしにかかった。
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