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第396話◇

「……う……ん ……っ」  ああ、もう――――……どうしてなんだろう。  なんで、こんなに。 「……や、あ……っ……」  後ろ、慣らされるのが、どうして、こんなに、  気持ち良すぎて、変になりそうに、なるんだろ。 「……っん、ぁ……」  中で、気持ちいいとこ、刺激されて。  仰け反ると、首筋に玲央が舌を這わせてきて。 「ひ、ぁ……」   それだけでどっちに反応していいか分からないのに、もう片方の手が、前にも触れてくる。 「……ん、んんっ……」 「――――……すげー締まる……」 「…………っ」  くす、と笑ってそんな風に囁かれると、恥ずかしすぎて。  締めた力を抜こうとするけど、どうやったら抜けるのか、全然分からない。 「……れ、お……」  ゾクゾクして、いちいち、体がビクビク震える。  持て余しながら、玲央を振り返ると。  目が合った玲央は一瞬固まって。 「――――……は。気持ち良さそ……」  声が、甘くて。……濡れてるみたい。声。  声が甘くてゾクゾクするなんて。玲央のでしか、こんな風に感じた事、無い。 「……っ、うん……」  押さえても、はあ、と息が上がる。 「……気持ち、良すぎて……おかしく、なりそう……」 「――――……あー、もう、ほんと……」  少し無言の後、玲央が指を抜いて。 「――――……まだ早いかも……少し我慢して?」  多分、早くない。  ……だってもう、気持ち良いしか、ないもん……。 「……玲央、外、で、しよ……」 「――――……?」 「……中に、でちゃう……」  言いながらめちゃくちゃ恥ずかしくて。  かああっと赤くなって言うと。ああ、と玲央が笑って。  先にバスタブを出て。オレの腕を引いた。 「じゃあ――――……ここ、手ついてて」 「うん……あ。玲央……」  ちゅ、と後ろから頬にキスする玲央を、振り返る。 「ん?」 「――――……あの……」 「うん?」 「あの……オレも、する?」 「するって?」 「――――……あの……」 「……?」  はっきり言えないし、当然こんな言い方じゃ玲央も分かってくれなくて。どんどん恥ずかしくなっていく。 「……玲央の、する?」 「オレの? ……ああ。するって――――……」  玲央はクス、と笑って。 「……なに? 舐めたい?」 「――――……っ」  めちゃくちゃ、色っぽい瞳が、オレを見て、緩む。  うう。恥ずかしすぎる……。  泣きそうになりながら後ろの玲央を、見つめていると。  玲央は、ふ、と笑って、ゴムの袋を開けた。 「今はいいや。……早く繋がりたいから」 「――――……っ」    玲央の言葉に、ますます顔が熱くなる。 「つか――――……早く、入れて欲しくねえの?」 「…………っ」  うううー……。  ――――……何で玲央は、こういう時、こんなに……。  ……喋るだけで、やらしい、の?  なんか、体の奥がきゅんとして。  なんかもう、どうにでもしてほしいと。思ってしまう。  オレ、男なのに。  ――――……どうして、こんな風に……求めてしまうのかな。 「……うん。……欲しい……かも……」  恥ずかしさで、語尾に、かも、が付いてしまう。  玲央は、ぷ、と笑って。「かも、なの?」と、囁いてくる。 「……ん、」  囁かれるだけで、無理。  ぞく、と震えた時。  後ろ、あてがわれた玲央が、ゆっくり、入って。 「……っ……」  一度引かれて、また止まる。 「……っ?」  何で、止まるの……?  一生懸命振り返ったら。  玲央が、くす、と笑いながら、キスしてきた。 「――――……れお……?」 「可愛いな、優月……」  言いながら、中、入ってくる。  固くて。熱くて。……中を、押し開くみたいに。 「……っん、ぁ……っ……」  気持ち良い。  ――――……それしかない。  前の鏡についてる手を、ぎゅう、と握りしめる。 (2022/2/12) 後書き。 ◇ ◇ ◇ ◇ たまにはこのシーンも入れようと思うのですが。 相変わらず書くのにすごく時間がかかる(^-^; 半日悩んでました(笑) ここ二日間。 この2人への、肯定のお言葉たちがありがたくて♡ 投稿してる3サイトで同じに聞いたので、すごくたくさん届いたんです(*'ω'*)♡ 正直、私が思ってたよりずっと、こんな感じで受け入れてくださってるんだなあと。 いやむしろそろそろ飽きられそうだから、完結に向かうべきかなとか思ってたので。 メッセージを送ってくださった皆様も。 いつも、読んでくださる方も。 ありがとうございます♡

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