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第5話
ゴクリと喉が無意識に鳴る。
隣からはすぐるが櫂の腰に自分の腰をリズム良く打ちつける音と、それに合わせるように櫂の喘いでる声がする。
「ご…」
「ご?」
「合格…とか、言えるわけねぇだろう!?」
「せんせー…何で?」
しょうの腕が俺から離れ、泣き出しそうな顔を隠す。
ズキンと胸に痛みを感じたが、今が好機。
俺はしょうを突き飛ばすようにして立ち上がった。
「しょう!!」
すぐるの声が飛ぶ。
しょうから逃げるように下げられたもの達を何とか上げようとするが、シミュレートしなかったからかうまく手がそれらを上げられず、そのせいで布が足を戒めるようなままで走らなければならなかった俺は、絡む足を何とかバランスを保ちつつ扉に向かって走った…気持ちだけは。
ぬっと伸びた手にすぐさま上着を掴まれ、こける!と思うと同時にぐるんと体が回転した。
え?!
思う間に、俺の身体はくの字に曲がり部屋のテーブルに突っ伏していた。
「せんせー、ここまできてまぁだ逃げるの?僕の気持ちも僕のこれも受け入れてよ、ねぇ、せんせー。」
背中から囁かれ、ぺろっと耳を舐められた。ぞくっとした悪寒とビリビリとした電流が身体を走り、危うく膝が崩れ落ちそうになった。
それをテーブルについた腕で何とか身体を保つ。
「もうさ、逃げられないって観念して?じゃないと僕…悪い子になっちゃうからさ…」
「や…めろ…。こんな事、許されな…い。」
後ろからの圧迫感に屈しそうになる心と身体を、教師と生徒という最後の理性で、何とか持ち堪える。
「何で、ダメなの?もうこんなにしているのに…」
そう言って俺の下半身をくすぐるように触った。
「くぅっ!や…ぁあ!しょう、だめ…ぇっ…だぁ…あっ…!」
ぐにぐにと少しきつめに弄られ、足も手も力が入らなくなっていく。
「な…っんで?」
「せんせーの事、いっぱいいっぱい調べたんだ。普段はちょっときつめなのに、ベッドでは少し痛いのと意地悪されるのが大好きで、耳とお臍が弱い…でしょ?」
自分の事を言い当てられてゾッとする。
「大変だったんだよ?これだけ聞き出すの。お尻って使った事なかったから、かなり辛かったし…でもね、いっぱいせんせーのことも聞けたし、受け入れる側の辛さもわかったから。僕、せんせーの事たくさん悦くしてあげられと思うんだ!」
にこにことした笑顔で俺の下半身を弄りながら答えてんじゃねぇ!俺の情報を得る為に、何をやってんだ?!
「しょう、自分の身体を大事にしろ!俺なんかの為に、そんな事をするなよ!」
「せんせー…やっぱり優しい。こんな事している僕に、それでも気遣ってくれる…大好き!!」
そう言うなり、いきなりぐにゅっと後ろの穴に指が入れられた。
「はぁああううっ!」
久しぶり過ぎるその刺激に我慢できず声が出て、身体が仰け反った。
「だ…めぇ…って…あっ!ぁあっ!」
「せんせーの穴、すっごいキツい…ねぇ、ここに僕のこれ…今すぐブチコミたい!!…いい?」
「そ…んなの…無理だ…ぁって!お前は…生徒…だし…うぁああっ!」
指を増やされ、身体がビクビクと痙攣する。
「そう言うと思った…でも大丈夫だよ、せんせー。せんせーはもうせんせーじゃないんだ…だから僕も生徒じゃない。」
「な…にを…言ってい…る?」
「せんせーに変わって、辞表を出してきたんだ!だから、もうせんせーはせんせーじゃなくて、僕も生徒じゃないの!これならいいでしょ?」
一瞬で頭が快楽から覚醒する。
「本当にしたのか?!俺の職を奪ったって、お前に何でそんなことっ!?」
「そうやって怒ると思った…でもね、その話は今はナシ!僕ので気持ち良くなるせんせーを見せて?」
やめろ!
言う前にしょうの指が抜かれ、すぐさまものすごい圧迫感と破れそうになるのではと思うほどのミチミチと叫ぶ皮膚。
痛みと同時に快楽が押し寄せ、涙が勝手に頬を伝う。
「ぁぁぁあああああああっ!!」
「入れちゃった!でも、まだ半分も入ってないや…それでも、嬉しい…動くね。」
ふーふーと息を整える間もなく一気に突かれて、声にならない悲鳴が出る。
「ーーーーーーーっ!!」
激しい動きと重なるように出そうになる甘い声を手で口を覆って殺す。それを見たしょうが俺の手を掴んでぐっと背中側に引っ張った。
そのせいで俺の腰としょうの腰がぐっとくっついてしょうのモノが今までよりも奥に侵入してきた。
「くああああああっ!!」
塞ぐもののなくなった口から悲鳴とも喘ぎともつかぬ声が部屋に響く。
「せんせー、気持ちいいよ。さっきの話ね、全てはせんせーの為なんだよ?僕とせんせーが結ばれるためにはせんせーが教師である限り無理ってみんなが言ったんだ。だから、色々考えて僕がせんせーを飼うことにした。もうせんせーは僕だけのせんせーだよ。」
訳のわからない話に、その意味をしょうに尋ねる。
「飼う…って、どう言う…?」
「え?僕達のマンションにせんせーの部屋作ったから、そこにこのまませんせーを連れ帰って飼うんだよ?首輪つけて、鎖つけて、一生僕のこれを受け入れて…そうやってお利口にしていたら、好きなものも買ってあげるし、好きな事もしていいよ?」
「高校生にそんな金…はぁうっ!」
いきなりズンと突かれて身体が仰反る。
「こんな時にお金の話?」
「せんせー、こいつらの親が有名人って知らないの?親達は忙しくてこいつらとは別々で暮らしててさ。そんなんで、親からもらったマンションに自分達用の部屋をそれぞれに持ってて、そこで勝手気ままに金も使いたい放題って言う羨ましい生活してるんだよ。あぁあ、俺もすぐるとずっと一緒にいたいな。」
櫂がすぐるの膝枕で横になりながら俺に話しかけつつすぐるにおねだりする。
すぐるがクスッと笑って櫂の髪を撫でた。
「先輩は卒業したら僕が飼ってあげる。だから、今は我慢して?」
櫂の顔がぱあっと明るくなると、起き上がってすぐるの胸に顔を埋めた。
「うん!なぁ、すぐるぅ…せんせー達の見てたら、おしりが寂しくなっちゃった…なぁ、お前ので寂しいの埋めてくれよ。」
「先輩ってばおねだり上手だよね?じゃあ、今度は先輩が入れてみて?」
そう言ってすぐるが寝転んだ上に、櫂が乗っかるのが見えた。
「せんせー、これで分かった?僕がせんせーの為にオーダーメイドした首輪、きっとすごく似合うと思うんだ。早く、この首につけたいなぁ…」
そう言って首を舐める。
そうか、俺はこいつに飼われるのか…飼われる…
「せんせーはもう僕なしじゃ生きていけなくしてあげる…その全てを僕のものにするんだ!まずは、僕の形が馴染むまでこのままでいようね。」
そう言って、しょうが俺のことを仰向けにしてテーブルに乗っけると、片足を肩に担ぎ上げ、腰をさっきよりももっとくっつけてくる。その圧迫感と奥深くまでを抉られ突かれる快楽に、俺の理性が崩れかけた。
「もう、せんせーはせんせーじゃないんだよ。ねぇ、大志 さん。」
名前で囁かれた途端に、俺の教師と生徒という理性をギリギリで保っていた細い糸がぷつりと切れた。
「ぁ…ぁ…ぁあああああああああっ!!」
口から出る甘い声はもう止まらない。
しょうにキスをねだり、名前を呼ばれ、俺は絶頂を迎えた。
「これからは飼い主である僕だけの大志さんだからね。もう、逃げられないよ…ふふ。」
再びしょうに激しく突かれながら、飼われると言う甘露に喉がごくりと鳴り、潤していった。
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