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第7話

「本当に申し上げありません  でした」 ミカエルが、頭を下げて謝った。 『大丈夫だから。あれは命じられて  やったんでしょ』 「はい。そうです。帝を喜ばせ  られるかどうかを試すテスト  でした。」 『で、結果はどうだった?』 「合格でした!!おめでとうございます」 正直ほっとした。あんな事をして 不合格だったら、ショックが大きい。 「何と美樹様は上性です」 『上性(じょうせい)って  何?』 「妻の位には3つあります。一番下が  下性、真ん中が中性、一番上が  上性となっています。」 「美樹様は、上性で唯一の男性です。」 『えっ、他にはいないの』 「はい。中性に1人、下性に10人  います。」 『何か寂しいな、一人って』 「大丈夫です。私が美樹様の  執事になりますから」 『えっ、本当?!』 美樹は嬉しくなった。ミカエルは とても優しいし、気が利くから 仲良くなれると思ったからだ。 『これからよろしくね』 「はい。こちらこそよろしく  お願いします。」 ミカエルはこうして執事に なったのであった。  

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