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第六章・5

 頬を染め、要人の方を見てみると、そこにはやはり上気した顔の幼馴染が。 「ごめん。怖かった?」 「い、いや。こっちこそ、ごめん」  要人の気持ちは、解ってる。  こうして僕を誘っては、キスを繰り返す彼の気持ちは解ってる。 (要人は、僕とセックスしたいんだ。一つになりたいって、思ってるんだ)  これまで、恋人とは自然に身体も結んできた要人。  僕とも、そうしたいに違いない。  でも僕は……。 「ごめん、要人。ごめん」 「何で優希が謝るんだよ」  笑顔で軽く、優希のおでこを弾く要人だ。 「こっちこそ、急ぎ過ぎたよ。ごめん」  急ぎ過ぎ?  付き合い始めてから、もう3ヶ月になるのに?  いくら奥手な優希でも、知っていた。  普通そのくらいの時間を過ごせば、もうベッドインしていても不思議じゃないってことを。 「あ、もうすぐ門限。優希、自分の寮に戻らないと」 「う、うん」  身体を弄られた気恥ずかしさも手伝ってか、優希は慌ただしく要人の部屋を去って行った。

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