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第6話
すっかりアナルを使った交尾の虜になった白うさぎのガロ、黒うさぎのまろんは、たまにひまわりの種やキャベツといった食事休憩を挟みながら、交尾に明け暮れた。
しかも、二人は服を着ることをやめ、全裸で耳も収納せずに過ごし始めた。
「やっぱ、楽だわー。うさぎんとき、服なんか着てなかったからさ、邪魔で仕方なかった」
「ですよね、わかります。耳も出しっぱなしって、楽ですねー」
「外に出るときは収納しろよ?コスプレと思われる」
「コスプレ?なんですか?それ」
うーん、とまろんが唸った。
「とりあえず、注目の的になりかねないから外出時は耳の収納、忘れんな」
そう言うとひまわりの種を摘み、口に放り込む。
「で。次、どっちが挿れます?」
「うーん、さっき、ガロだったから、俺?」
そんなやり取りの最中だった。
「ちょっとそこの二匹、いや、お二人さん」
ふわふわと毛並みのいい白いうさぎが天から降りてきた。
一見、普通のうさぎだが、天使のような羽根と頭には輪っかがあり、先にうさぎのマークのある杖を持っている。
「うさぎの神の遣いの天使さん、お久しぶりです」
まろんが笑顔で挨拶した。
ガロも一度、小さく頭を下げた。
「上から見ていたらなんですか、はしたない。交尾ばかりして」
まろんがムッとした。
「天使さんだってうさぎならわかるでしょ。俺ら、うさぎは年がら年中、発情期だって。どうせ、天使さんもしょっちゅう、パコパコやってんでしょ?実は」
「うっ」
思わず、天使のうさぎは言葉に詰まる。
「....人間の腰痛はかなりきつい、と言います。体位なども、うさぎとは違い、様々ありますし、詳しくはこれを」
手を使うこともなく、天使のうさぎが杖を翳すと、ぽん、と本や雑誌、DVDがテーブルに置かれた。
「人間の男性同士のやり方も参考になさってください。そして、これも」
うさぎの天使が杖を振りかざすなり、ドン、と今度はダンボールが2つ床に置かれた。
「湿布とローションです。人間の交尾は腰を痛めやすいらしいので。ローションは必須らしいです。ボディローションの代わりにどうぞ」
2つのダンボールをガロとまろんは覗き込むと、片方は湿布、もう片方はキャップがオレンジ色のローションの山があった。
「ああ、あと。二人のやり取りから、ガロさんの逃亡の理由がわかりましたので」
また、ぽん、と何かがテーブルに置かれた。
「ガロさんの通帳とキャッシュカードです。定期的にうさぎの神様から振り込まれますので。住民票と戸籍もこちらで手配し、用意致しましたので」
「ありがとうございます、天使さん」
ガロは素直に天使のうさぎに礼を言った。
「しかし、ガロさん、大変でしたね。あの後、キティさんの話しを伺おう、と、キティさんにお会いしましたところ、新しい番は栄養失調とストレスでお亡くなりになられておりました....」
「な、亡くなってたんですか?新しい旦那様」
「左様です....キティさんに反省の色は見えないことから、うさぎ界から追放され、今はうさぎの神様の召使いとして、雑用係です。では、また」
そうして、うさぎの神様の遣いの天使は、天井をすり抜け、天界へ戻っていった。
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