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第186話 激し過ぎる
ちょっと動くぞ、優しく抱きしめてくれて油断してしまった隙に、そんなことを言ってきやがる。待て待てこんな心の準備もできてない状態で、今だって結腸に突き刺さってて油断したら気持ち良くなっちゃうのに、動かされたらどうなるかなんてちゃんとお前だって理解しているはずだ。
「ま、まてぇぇえ!!!♡」
喉の手前ぐらいまで静止の文字が出かかってたが、無常にも心底楽しそうな仁の一突きでかき消された。俺の事を愛しているならやめて欲しい、否愛故にするのかもしれない。だってさっきから可愛い可愛い言いながら体をガッチリと掴んでくるから。たまらずに自分のチンコを握ってさっさと爆発させようとするものの、やっぱり手を掴まれて遮られた。これは流石にひどいぞと睨みつけても、表情ほ変わらずに余裕なままだ。
「なんでぇ!? イかせろよぉ、チンコしんどい!」
「可愛くおねだりしても駄目だ、俺のだけで感じてくれ」
「しょん、なのぉ、おかひくなるよお!!」
コイツ殺す気だ。エロいなーって言いながら余裕ぶっこいてる暇あんならさっさとイけや、俺だけ気持ち良くなってメスイキしまくってんの恥ずかしいだろ。……確かに背後での気持ちよさに慣れてこっちの方が気に入った俺にとっちゃあ、今更チンコとか時代遅れってのは理解してるけど、そんなにストレートに言うなよ。誰のせいだと思ってんだ。
「そうだなぁ俺のせいだよな、俺のためにエロくなってくれたんだよな、ちゃんと死ぬまで面倒見てやるよ……」
「あ、あぅ……そう、だよ、感謝しろやぁ、責任とれよなぁ」
つべこべ言わずにさっさとイけよ、挑戦的な態度でそう言ってやるとようやくスイッチが入ったのか、不敵に笑っている。どこにヤル気スイッチがあるのかは知らんけど、煽ってんじゃねえと言われてしまった。チンコがズルズルと抜けるそれは排泄的な快感はあるけれど、淫乱なケツの穴は大事に加えてきたものが無くなると判断したようで、強く強く締め付け始めた。
最早変態を超えてド淫乱と言われても返す言葉もないレベルに到達しているが、それを可愛いと一言で表す仁もそれなりにどうかしているとは思う。前立腺を抉りながら抜け出そうとするチンコ、変な声が出るけど、寂しさが勝っている。あとで一気に突いてくるんだよな? そのまま抜いたりしないよな……?
「おい、いつまで焦らしてんだよお……堪え性ない癖に、むりしてんじゃねえ!」
「大丈夫だ、欲しがり屋や梓には、これぐらいしとかないと満足できないもんな♡」
ズブブブゥー♡♡♡
「いぎぃぃ! いきなりぃ、、こんなのぉむり、む"り"〜〜」
一気に押し込まれた。頭がチカチカする、もう気持ち良すぎて何もかも意味がわからない。両手を握られて腰を振る以外の自由を奪われた俺は、ただ快楽に喘ぎながら感じている事を仁に知らせることしかできない。行ったり来たり、くる度にその凛々しくてカッコいいチンコと快感を教え込まれた結腸が過激なディープキスをするのが堪らない。
「オラオラァ♡もっと欲しいかよ、欲しがりで可愛い俺の恋人は、チンコだけじゃ満足できないだろ!?」
「む、お"、お"ん……もっどぉ、あちゅいのもぉ、ナカにビュッビュしてぇ〜」
「わかった。熱いの沢山入れてやるから、溢すなよ、まあまた熱いのいくらでも入れてやるから……!」
胎の中にある硬いそれが男らしい喘ぎと共に爆発した。仁の熱い熱いものが中に入ってくる、気持ちいい、気持ちいい、それと共にブシャーと鳴り響いた。……ひょっとして精液じゃなくて潮吹いちゃったのか俺? 仁も今は余裕方な顔だけど少しの間、ほんの数秒間だけ思考が止まったような顔をしているのは見逃さなかったからな。
それにしてももうしんどい。今日は色んな意味で体力を使いすぎてしまった、どうせ今日の俺の仕事は何もないし、恋人とのセックスぐらいお天堂様も許してくれるはずだ。
「つ、疲れた……ねむいぃぃ」
「よく頑張ったからなぁ、えらいえらい」
でこにキスをされる。……俺の事をギュウが好きとか散々子供扱いしてるけど、仁もでこへのキスが好きだよな。俺も好きだよ。されると守られてると言うか、とにかく安心できるんだよ。
眠いと言うとおやすみと抱きしめてくれる。駄目だこの後シャワー浴びないと……事後処理も押し付けちゃいかんよな。でも疲れた。身体中が鉛のように重い。もういっか、シャワーは明日。事後処理は……明日仁にお礼を言おう。どこまでも睡眠欲求に正直な俺は、そのまま眠りについてしまった。
魔王であるあの最低男のとある言葉を忘れてしまったドジな俺。
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