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第17話

そして気付くと、僕はキングスカラーを抱いている。 気付くと、キングスカラーは僕の腕の中で淫れている。 「うぅ、はぁ……っ」 僕のものを飲み込んでいるキングスカラーの中はとても気持ちが悦かった。 何百年と生きている己は、幾度か人と交わる行為をしたことはあるが、こう何度も肌を重ねる相手はキングスカラーしかいなかった。 何故いつも同じように僕はお前を抱いてしまうのだろうか。 「僕はキングスカラーに好意を抱いている。お前は僕をどう思っているのだ?」 「っキライだ……、あぁ」 溜息や喘ぎに似たその言葉を聞くと、僕の中には嫌われている苛立よりも、この者は僕を意識しているという存在感の喜びのほうが勝った。 そして愛しく思えるのは、この相手が好きだからだろう。 僕にとってキングスカラーを支配している今はこの上なく幸せな時間だ。 好きな者を支配する時は相手を独占しているのと同じだから。 僕はキングスカラーの中の悦ところを僕のもので突いてやった。 「ぅあっ、ああ、……あああっ!!」  「気持ちがいいのか?……ならばもっと突いてやろう」 キングスカラーの最奥はとても締まる。 そのキツさが僕にとって、とても気持ちがいいものだった。 「や、めろ……。おかしく、なるっ」 「お前の中はとても気持ちがいい」 僕はこの者の最奥で果てた。 「……あああっ!!」 果てた衝動で、キングスカラーも何度目かの絶頂を味わっていたらしかった。 好きな相手が僕のものでいっぱいになると、本当に気持ちがいい。 この者の中から去ると、穴から僕の注いだものが溢れ落ちた。 それを見ていると、お前がとても愛しく感じる。 「僕はお前がとても愛しい」 荒く息を吐くこの者に、優しく深い口付けを施した。

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