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第28話
「ひえっ、レオナさん!!」
サバナクロー寮にレオナを背負って現れたマレウスにラギーは悲鳴をあげた。
「安心してくれ、気を失っているだけだ」
気を失っているということは、レオナはまたマレウスに勝負を挑んで負けたのだとラギーは思っていた。
「怪我とかはないッスか」
「僕が少し暴走しただけで怪我はないだろう。これをどこに運べばいい」
「ととととりあえず、ベッドにお願いしますっ」
マレウスはレオナを広すぎるベッドに下ろした。
「キングスカラーはとても疲れているだろう。そっと寝かせてやってくれ」
マレウスがレオナを背負ってサバナクロー寮まで運んだことは学園中の大騒ぎになった。
『マレウスとレオナがやり合ったが、マレウスは少し暴走してしまったためレオナが気を失った』とマレウスが説明したのだが、まさかその『やり合う』が『性行為』だとリリアが除く誰もが思いもしなかった。
「あの野郎!!……後で焼きトカゲにしてやる」
レオナはマレウスにまた返り討ちにあったとかなかったとか。
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