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第60話
「スマホがねぇ!!」
マレウスとの行為で気を失ったレオナは、気付くとマレウスの寮の部屋のベッドに横たわっていた。
身の回りはやたらと綺麗になっていたのは、マレウスが整えたのだろうと理解出来た。
その次レオナがしようとしたことはスマホのデータを削除しようと探ったのだが、なかったのだ。
スマホのデータが流出したら、とんでもないことになると部屋を飛び出そうとした途端。
「気付いたか、キングスカラー」
スマホと紙の束を持ったマレウスは、部屋に現れた。
「おい、俺のスマホ!!」
「データは既に消してある。そのほうがお前のためだとリリアが言っていた」
「……は?おい、どういうことだ」
「直ぐに印刷したくてな、携帯電話を借りてリリアに頼んで印刷してもらった。中々のアングルとシチュエーションだと、リリアが褒めてくれたぞ」
マレウスは印刷した写真を見て言った。
「マレウスっっ!!テメェそれこっちに寄越せっ」
「嫌だな。お前に渡したら砂にしてしまう気だろう?これは僕の宝物だ」
そう言うと写真を瞬間移動させたのか、緑色の光の中に消えていった。
「俺は……終わったな」
「キングスカラー、また次も携帯電話を貸してくれ」
「っオマエには金輪際何も貸さねぇ!!」
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