69 / 104
第69話
キングスカラーは否定的だ。
いくら褒めても肯定することは殆どない。
『そうか、感謝する』という言葉が出てくるまで僕は続けようとしたが、気色悪いと言う言葉が出た時点で辞めることにした。
「僕は噓などつく男ではないのだが」
「俺を褒める時点で、本気にはしてねぇよ」
何故彼は肯定をしないのだろうか、僕は気になった。
「何故褒め言葉をお前は素直に受け取れないのだ?」
「なんでだろな」
そう言うと彼は服を脱ぎ始めた。
この話題にはどうやら触れてほしくないらしい。
「どうするんだ、マレウス。このままこの話を続けるつもりならら、俺は寮に帰って寝るだけだが」
勿論このまま僕はキングスカラーを寮に帰したく無かったため、言葉を紡ぐことも辞めた。
彼と口付けを交わし、性行為を始めた。
ともだちにシェアしよう!