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第84話
僕にも本来ドラゴンの姿だと尻尾はあるのだが、人の姿になっているときは収納している。
人の姿のとき、本来尻尾が生えている場所は尾てい骨だ。
その付近を触れると、微妙にくすぐったい感じもする。
「キングスカラー、獣人族の尻尾のことで話があるのだが」
僕は居ても立っても居られない状態になり、僕の想い人のレオナ・キングスカラーに話をすることにした。
「俺達の尻尾がどうしたよ?言っとくが触らせねぇからな」
「僕は情事のときにお前の尻尾に触れる機会があるから、今触れたいとは言わない。……いや、触れたくないというわけでもないのだが、気になる点があってな」
そう言うと、キングスカラーの尻尾は僕のこれから話すことが気になるのか、上下に揺れていた。
「なんだよ気になる点ってのは……」
「尾てい骨から直接生えている尻尾は急所だろう?急所を出していても問題はないのだろうか」
「は?」
「尻尾の下には尻があり、その下にはアナルがあるだろう。そしてその先は……」
「なっななななに言ってやがるっ」
「だから、そんな敏感な尻尾を丸出しにしていても大丈夫なのだろうか。僕からみたらとても心配だ」
僕がそう言うと、キングスカラーは尻尾を見てから。
「確かにお前の言う通りかもしれねぇし、尻尾の下は尻だ。だが今更隠してなんになるってるんだ!!」
「まあ、生まれてから尻尾を隠す習慣がないお前達種族からしてみたら小さなことだろう」
だが、気になってしまう。
「急所を見せているキングスカラーを見ていたら、今更なのだが僕は何故かムラッと疼きのようなものを感じてしまうのだ」
そう言いながら尻尾を見ていると、それは脚の間に入り項垂れていた。
「そんないやらしい目で俺の愛らしい尻尾を見るな!!この……変態クソトカゲ野郎っ」
そしてキングスカラーの猫パンチが僕の左頬に当たった。
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