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第99話

「だからなんだ?」 僕は偽りなくキングスカラーに思っているのとを伝えた。 伝えたのだが、奴は何時もどおりだった。 「だから僕は玄人ではない」 「ああ、そうかよ」 「お前が一番長く続いた相手だ」 「そうかよ」 「何も思わないのか」 「お前のその執着心で薄々気付いてたぜ」 キングスカラーは猫科の獣人族特有の喉を鳴らしながら、ベッドに寝転んだ。 「では何故前戯がしつこいと今までの相手に言われなかったと聞いたのだ」 「見栄をはったら突いてやろうと思っただけだ。他になにもねぇだろ」 そう言ってニヤリと笑った。 僕はそんなキングスカラーが憎くて、覆い被さった。 「……貴様は」 キングスカラーはそのまま服を乱した。 「俺がなんだ?」 「貴様は……、憎らしいが愛おしい!!」 「なんだそりゃ」 奴はまたハハハッと笑って僕の背中に腕を回した。 「キングスカラー、僕はお前が好きだ」 「そうかよ」 キングスカラーは僕にまだ好意の言葉を言ってはくれない。 僕がキングスカラーへの恋愛玄人になった暁には、良い返事をもらえるように努力しようと思う。

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