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番外SS⑫ 陽介と父と母

 ※19『お前がくれた勇気』関連。DNA鑑定のため、勲の歯ブラシを入手しに実家を訪れる陽介です。 陽介母「陽介、実家に帰るなんて久しぶりねえ」 陽介「こっちに残してきた資料が必要になってさ」 母「……? 刑事事件の資料?」 陽介「(沢木さんの弁護を見越して)ちょっと必要になってね」 母「(はっ。お父さんが逮捕されるのに備えているのかしら? 何て親孝行な息子なの! じーん。父親は、あんなドクズだってのに……)とにかく、夕飯でも食べていきなさい」 陽介「(待ってました)じゃあ、遠慮なく」  夕食後、陽介は洗面所から勲の歯ブラシを失敬して帰っていく。その後……。 勲「帰ったよ。夕飯は?」 陽介母「あるわけないでしょう。厚かましい! (何だか急にムカついてきたわ。陽介に出した残りだって、やるもんですか)」 勲(? 何だか機嫌が悪いな。また女関係で腹を立てているのかな。まあ、○わしコロッケを出されるよりはマシか。仕方ない、カップ麺でも食べよう)  そして食事後。 勲「おい、私の歯ブラシがないぞ?」 陽介母「知るもんですか!!」 勲(やれやれ、カッとなって捨てたか。コンビニで買って来よう。とぼとぼ……)  ※全体としても完結です。長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。

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