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第6話

「んっ、あっあっ、うぅ…!うぁ…ひっ、」  気づけば、指は二本に増えていた。二本の指で交互に押され、圧迫されていく。歯止めの利かないその快楽に、溺れそうになっていた。 「ふふ…気持ち良いでしょ、前立腺。」  ここが前立腺なのか…と感心する余裕はなかった。俺は半分聞き流しながら、力の入らない手でシーツを握りしめた。 「ひぁ…うっ、ん…あぁっ…」  もう何も考えられない。俺は口から溢れた涎を拭き取ることさえできないまま、ただ興奮していた。 「せーじ…もうやらぁ…、やらぁっ!」  誠司は口角を上げて笑うと、俺の穴から手を抜いた。――油断したのも一時。誠司は限界まで大きくなったソレを、俺の中に挿入れたのだった。 「――!うっ…」  息苦しい。俺は圧迫感と恐怖にみまわれながら、侵入を許可していた。ゆっくりと中にねじ込まれる感覚が堪らない。 「はぁ…全部入るかな?」  誠司は余裕げなことを言いながら、奥までゆっくりとねじ込んでいく。既に、指が限界まで入った場所を超えていた。俺は荒い息を整える事さえせず、ただ見守った。  誠司が挿入る途中で動作を止める。そして誠司は、ついに抜き差しを繰り返し始めた。 「んっ…ふっ、あぁっ!」  初めは前立腺に当たったソレを感じ取って気持ち良くなっていたが、直々に、開発されていくナカを感じ取って、気持ち良くなっていった。 「あぁ…ひゅっ、うっ…うぁ…や、やぁ…っ、やらぁっ…!」  自分が情けなくなって、目元を手で覆った。少量の涙が出ていることが分かったからだ。大の大人が半泣きになって男に犯されているとか、ひどい光景であろう。  誠司の運動は激しくなっていた。俺は頑張って入り口を見てみる。すると、ふと誠司と目があってしまった。 「どうしたの?悠太郎…」  誠司はいやらしく笑いながら、語りかける。俺は話の途中でさえ運動し続ける誠司を恨めしく思う半分、最高だと思った。 「…ヤバい、こっちも余裕なくなってきた。悠太郎に試したいこと、まだたくさんあるのに。」  そう言って、誠司は運動を止めた。そしてさらに奥へとソレをねじ込んでいく。 「ふっ…ん…」  無意識の内に、俺は腰を浮かせていた。慌てて腰を落とすのだが、その様子を誠司に見られてしまい、恥ずかしくなった。  ついに、誠司のアレは根元までしっかり挿入ってしまっていた。誠司のアレが震える度、俺の体も震える。 「ね、これ…どう?」  誠司はそう言って、アレを微かに揺らし始めた。奥をくすぐる誠司のアレの先が、気持ち良い。 「ひゃっ…、っう…んん…」  俺が余裕もなく悶えていると、誠司は挿入たまま、俺の顔に近づいて、キスをする。キスの合間に俺の声が漏れる。 「…あっ、…ふっ、ん!…うぁっ、…」  奥を揺らされながらキスをされるのは、想像を超える気持ち良さであった。誠司は口の中に舌をねじ込む。それすらも俺は拒まなかった。  くちゅ、といやらしい音を立てながら、二つの舌が混ざり合う。…甘い。柔らかい。誠司の舌を俺の舌で絡め取る。誠司はその俺の舌を舌先でくすぐった。  ふと誠司が顔を離した。俺は無意識の間に誠司の首もとに手を回し、引きつけていた。誠司は驚き嬉しそうにしながら、再びキスをしてくれた。本当に恋人みたいだった。  まもなくラストスパートに入る。誠司は俺の腰をつかみ、激しく運動した。俺の余裕がなくなったのを察したのか、俺の口から舌を抜く。 「っ…あっ、うぁっ…ひぅん…や…あ…あっあっ、…んぐ…うっ…!」  前立腺が擦れる。直腸が擦られる。奥が押され、くすぐられる。気持ち良い。  だが、あることに気が付いた。この気持ち良さの先には、何があるのだろうと。尻でイったことなどないため、感覚が分からない。 「はぁ…はぁ…もうイっちゃいそう…」  あの誠司でさえ余裕がなくなっているのか、虚ろげな顔をして運動を繰り返している。俺はその先にある快楽が怖くなって、誠司の首もとに手を回した。 「ふふ、悠太郎…。」  誠司の瞳に光が再び宿る。誠司は俺の顔に近づいて一つキスをすると、今までよりもっと激しく運動し始めた。 「あっ…あっ、うぁっ、ひぅっ!?」  快楽。そして快感。それに便乗して襲うのは、緊張と恐怖、そして好奇心。俺の腰は無意識のうちに動いていた。  俺のナカが震える。それは一つの振動から始まり、誠司が奥まで挿入れた衝動によって大きく痙攣し始めた。…もう、耐えられない! 「あっ…あぁっ!!うっ、うぁ♡ひっ…、ひぅん…あっ♡うぁっ♡」  舌を出して涎を流す。それさえもどうでも良くなってきて、迫り来る快楽を全て受け止めていた。誠司は笑う。 「僕も、出る…っ!」  ナカが熱い。熱くて苦しい。でも嬉しい。俺で楽しんでくれたことが。 「はぁ…はぁ…♡」  俺も誠司も目の焦点があわないまま、運動を停止して疲れきっていた。誠司は我に返ると、いじらしそうにソレを抜いた。中から精子が溢れ出るのが嫌でも分かった。でも、それが…嬉しかった。 「好き…♡悠太郎、悠太郎の全部が…好き♡」  俺はその言葉を方耳で聞きながら、意識を手放した。俺の限界がきていたのだった。

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