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2度めのリハ(1)

玩具にされるのは本意ではないが… とにかくこの人たちの演奏で、 そしてこのバンドのメンバーとして… 歌を歌える悦びに勝るものはなかった僕は… 若干の不安を胸にしながらも、 再び、リハに赴いた。 「おはようございまーす」 防音の、重い扉を押し開けて… 僕は、中を覗いた。 …と、 「あっ…んんっ…んっ…」 いきなり喘ぎ声が聞こえてきたっ なに? なんなの…? 「あああっ…いっ…イクっ…」 見ると…椅子に座ったサエゾウの股間に、 カイが、頭を埋めていた。 僕は…ポカーンと…その場に立ちすくんだ。 「はぁっ…あ……あっ、カオル〜おはよう…」 息を荒くしたサエゾウが、 僕を見て、何事もないように声をかけた。 「…」 何? このバンドの人たちって、みんなそーいう関係なの? 「あーこれ?いや、カイの作った新曲聴かせてもらったらさ、めっちゃ良過ぎて、勃っちゃったんだよねーだから、責任とって抜いてもらってた」 「はあ…」 『曲聴いてて良過ぎて勃っちゃう』ってなに? 絶対この人達…ちょっとオカシイわ。 ま、アーティストって… 皆そんなもんかもしれないけどね… サエゾウは…僕に近寄ってきた。 「カオルも聴いてみる?」 そして僕の肩を抱いて囁いた。 「カオルも…勃っちゃうかもよー」 いや、そんな事になったら、 また全然、練習になりませんから。 「後でゆっくり聴かせてください!」 僕は彼の手を振りほどいて、バシッと言い切った。 「なーんだ、つまんないのー」 サエゾウはそう言いながら、ズボンをはいた。 そうこうしてるうちにシルクもやってきて… 僕らは、ちゃんと練習するべく、それぞれの楽器の準備を始めた。 正式に入ることが決まったわけだから、 今日は、課題曲が前回より多い。 とりあえず前回やった曲を、何回かおさらいしてから カイが言った。 「じゃあ、新しいやつ…やってみよっか?」 「…はい。お願いします…」 ギュワ〜〜ン…と、 サエゾウがギターのリフを弾き始めた。 しばらくリフが続いた所へ… カイの激しいドラムと、シルクのベースの重低音が、 ドカンと一緒に入ってくる。 そしてその、気持ちよく続く激しいイントロが、 突然ピタっと、ブレイクしての… ギターのアルペジオの静かなAメロに入る 僕は、その展開にゾクゾクしながら歌い出した。 ふと僕は…先日僕の中に差し込まれた、 サエゾウのモノの感触を思い出してしまった… それは、今のこの… 彼のギターに乗せて歌っている感覚と、似ていた。 やがてBメロからだんだんクレッシェンドしていき、 また突然… サビでドラムとベースがガツンと入る。 ああ…この展開も気持ちいい… 歌いながら僕は… 彼らの奏でる音で、自分の身体を愛撫されているような感覚に陥った。 曲の最後も、アルペジオと歌が残った。 それは彼らとの行為が終わった後の余韻に震える感触に似ていた… 僕は自然と、震え喘ぐように歌った…。 チャラ〜ン…と曲が終わり… 僕は、思わずガクンとその場に膝をついた。 「なにっ?カオル…大丈夫?」 シルクが驚いて言った。 「ちょっと休憩する?」 「…あっ…いえ…大丈夫です」 僕は、若干息を上げながら答えた。 サエゾウは僕の様子を見ると… ニヤッと笑ってギターを下ろした。 「やっぱ休憩じゃない?」 そう言いながら彼は僕に近づき… 徐に僕の股間に手を伸ばした。 「…ああっ」 僕は思わず声を上げた。 「気持ちよくなっちゃったみたいだからー」 『曲が良過ぎて勃っちゃう』ってなに? って思ってたのにな… 現実に僕は、完全にその状態になっていた。 「じゃあいったん休憩にしますか…」 カイは、そう言って立ち上がり、ドリンクカウンターに向かった。 シルクもベースを下ろして、煙草に火を付けた。 サエゾウは、僕の股間を触りながら言った。 「俺、ハイボールちょうだーい」 カイがハイボールをカウンターに出し、 シルクが受け取ってサエゾウに渡した。 「さんきゅ」 サエゾウは、それをまず自分でひと口飲んでから…今度はそれを口に含み… 僕の顔を両手で押さえて、 僕に口付け…それを流し込んできた。 「…んっ」 ゴクン…と僕がそれを飲み込むと、 そのまま彼は僕の口の中に舌を侵入させた。 「…んんっ…」 サエゾウに触れられている僕のモノは、 更にビクビクと熱さを増した。 ゆっくり口を離れて…彼は言った。 「ねえ、俺のギター気持ち良かったの?」 僕は、口を半開きのまま、 ボーッとして、恍惚の表情で頷いた。 「最後んとこ、めっちゃエロい声だったもんねー」 そしてサエゾウは、 今度はハイボールのグラスを僕の口元につけて、飲ませた。 僕はそれをされるがままに、目を閉じて飲んだ。 「カオル…お前マジヤバい…俺まためっちゃ勃った」 彼はその、グラスに残ったハイボールを 一気に飲み干した。 そしてカウンターの2人に向かって、 手を挙げて言った。 「サエゾウ、これから犯りまーす」 「…」 僕は若干ボーッとしながらも やっぱりこの人たち、ちょっとオカシイと思った…

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