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第126話

 それを言うなら俺もだ。  いつも受話器の向こうの水無月は細やかにさりげなく俺を気遣ってくれた。それが電話やメールの文章から見える度に、特別な繋がりを感じていた。  俺は、ふうっと頬を緩ませると、 「何だ。結局、俺達は顔を合わせる前に互いに好き合っていたんだ」  えっ、と顔をあげた水無月の唇に素早くキスをした。微かに触れ合うだけのキスなのに水無月はますます顔を赤らめて、バスローブから覗く胸のあたりまで一気に朱に染めた。 「ああ、これですっきりした。馨のことは好きだけど、ちょっとあの弾けた性格は付き合うのに大変そうだと思ってたんだ。だけど、俺の理想に合っていて良かった」

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