12 / 87

第二章・5

 しかし、羞恥はまだ終わらなかった。  了はさらに地下三階へ、遥をいざなった。 「最後に、ゴールド会員の部屋だ」  最後、と聞いて遥は心底ホッとした。  この地獄が、延々続くかと思っていたからだ。  だがしかし。 「ゴールド会員は、商品を傷つけさえしなければ、どんなサービスも可能だ」  開け放たれたドアの室内には、先ほどのシルバー会員の部屋より大きなベッドが置いてあった。 (もうこれは、犯されなさいと言わんばかりの部屋!)  遥は気が遠くなりそうだったが、必死で奮い立った。  あくまで、これはテスト。  合格しなければ、商品になれない。  お金を手に入れることが、できないのだ。 「服を脱いで、ベッドに上がれ」 「はい」  大人しく言うがままに振舞う遥に、了はほとんど合格点をつけていた。 (あとは、よほどのことがないかぎり、大丈夫だろう) 「地下一階でも言ったが、快楽に溺れるなよ。君の相手は恋人じゃない。あくまで、お客様だ」 「解りました」  遥は仰向けに転がされ、両脚を大きく広げさせられた。  冷たいローションが蕾に塗り込まれ、身がすくむ思いだ。 「挿れるぞ」 「はい」  了のペニスが、遥の身体をこじ開けてきた。

ともだちにシェアしよう!