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第十二章・6
以前は、プライベートでのキスを拒んだ、遥。
その彼が、客でない了にセックスをねだって来るのだ。
素の自分に対しては、慣れない愛撫を施す遥が、了には愛おしかった。
「いい感じだ。じゃあ後ろを向いて、バスタブのへりを掴んで」
「んぁ……。はい」
浮力で浮く遥の白い双丘の谷間に、了は硬いペニスを擦り当てた。
「んんぁ、はぁ、はぁ。やっ……」
何度も何度も擦り、遥の気持ちを昂らせてゆく。
「了、さん。僕、僕もう……、ダメ……ッ!」
「いいよ、吐いても」
了は彼の耳元でそうささやき、その柔らかな耳朶をそっと噛んだ。
「んぁあ! はぁ、あんッ!」
イッてしまった遥は、ぐったりとバスタブに体を預けた。
そんな彼の後膣を指で探った後、了は硬い先端をぐちりとハメた。
「ひぁ!」
「挿れるぞ」
「っく。ふぅ、はぁ、あ。はぁ……、んんッ!」
湯でほぐれた柔らかな遥の身体は、難なく了を受け入れた。
水の抵抗でゆったりとした腰突きの了を、遥の身体は愛した。
(僕のナカ、こんなにキュンキュンして。あぁ、ダメ。了さん、了さんッ!)
緩やかだった了が、次第に力強く突いて来るようになっている。
「え? あ、あれっ!?」
了がバスタブの栓を抜き、湯を落としてしまっているのだ。
「刺激が強い方がいいかと思って」
「もう……、ヤだッ!」
了の責めが、本気モードに入ってしまった。
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