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悲恋。(6)

「しいなさん?」  彼はいったい何をしようと言うのだろうか。下肢にいる丞を見下ろした瞬間、宝は悲鳴にも似た声を上げた。  丞はあろうことか、剥き出しになった宝の陰茎を口に含んだのだ。  いくら同性とは言え、まさかそこに愛撫されるとは思ってもみなかった宝は焦る。 「やっ、待っ!! 汚いっ。っひあああっ!!」  宝が丞の口から抜き取ろうとすると、腰を固定され、喉の奥まで押しやられてしまう。こうなってはもう拒絶できない。  宝は嬌声を上げ、ただただ強烈な刺激に耐えるしかない。 「っひ、あああっ!!」  ねっとりとした口内に包まれた宝の陰茎はとうとう達してしまう。  達してしまった宝は荒い呼吸を繰り返す。  幾重にも渡って涙が目尻から溢れる。  その姿がまた、丞の官能を刺激していることを宝は知らない。

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