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内藤くんとドクター オマケ

内藤くんのお家に入りたい。 それが最近のオレの切ない希望だった。 内藤くんの身体に入ることは出来ない。 だが、内藤くんの部屋に入るのが出来たなら 、それ、内藤くんに入ったのと同じじゃないか? 焦がれすぎると人間はおかしくなる。 元々欲しいものを我慢したことのない人間が、片思いなどしたことのない人間が、何も何一つ出来ずに長い間過ごしているのだ。 欲しけりゃ誰でもモノにしたきたのに。 抱いて犯して言いなりにして。 それが内藤くんにはできない。 どうしても。 欲しい相手のオナニーしかしてないなんて。 似ている子を抱くのももう限界。 だって本物じゃない。 抱き潰してからしくしく泣いてしまう。 このオレが。 似てる子よりはホンモノの内藤くんの匂いのするモノを使ってオナニーする方が最近ではいい。 でも、1枚しかない内藤くんのパーカーはもうとっくに内藤くんの匂いが消えてしまってる。 それでオナニーしていたのに。 いや、それでも捨てたりはしないが。 だって内藤くんの肌を包んでいたんだぞ。 ガードが厳しくて、内藤くんのモノを奪えない。 あのガキに言われた男が邪魔するのだ。 オレはあの男に逆らったことなどなかったが、なんとかくすねた内藤くんの使用済みタオルを奪われそうになった時は初めて泣いて抵抗した。 男は目を丸くした。 オレに逆らう気概があるとは思わなかったのだ。 初めて感心したように見られた。 だが。 「オレが怒られるからダメだ」 と取り上げてしまった。 男は慌ててガキにオレには宝物でしかないタオルを渡しにいく。 男とガキが触れて穢れてしまったからもうあのタオルは使えない。 男泣きに泣いた。 匂いを吸い込んで、内藤くんのことを考えて扱き倒したかったのだ しかし、 あんなガキに怒られることを本気で怖がるなんて。 あの男が。 あの。 あれほどまでの。 おっと、ここから先は忘れる忘れる。 もうとにかく匂いだけでも嗅ぎたい。 そんなオレには内藤くんの部屋に入ることはもう、セックスそのものだった。 内藤くんしかいない内藤くんの家に入ることを考えてオナニーしたくらいだった。 流石に部屋にはいる妄想で抜けたのは怖くてついあの男に相談してしまった。 オレが恋の相談ができるのは、オレよりも恋にイカれているあの男だけだった。 大体これまで恋もしたことないのだ。 それは男も同じはずだった。 だから・・・本当なら一切関わりたくたくないはずなのに相談なんかしてた。 悪魔に相談するなんて、どうかしてる。 「てめぇ・・・変態じゃねぇか。部屋に入る妄想でイけるって」 さすがに男がドン引きしていた。 そういう男はお気に入りのエプロンをつけて、せっせとアイロンをかけている。 別にガキはTシャツジーンズか、自転車乗りスタイルのどちらかなので、アイロンなどいらないはずなのだが、この男はパンツからジーンズ、Tシャツにまでアイロンをかけるのだ。 「キチンとした恰好で外に行かせるのが愛だろう。アイツは本当に気にしないからな」 等と気持ち悪いことを言っている。 恐らくそれが良い専業主婦みたいな話を近所のババアに聞いたんだろう。 男の主婦観はばあどものせいで古臭い。 男もまた、家庭も、パートナーが何するものなのかわからないから、必死なのだ。 エプロンの似合う女の子が好きだと聞いただけでこんな有り様だ、 んなわけ無いだろ、 あの逃がし屋の女が初恋なんだぞ、あのガキは。 だが男は見当違いだろうが何だろうか、そこに向かって進んでいるのだ。 エプロンを着て、家事に勤しむ。 あの、あの男が、 あの、あんな、あれほどの、ああ、忘れないと忘れないと。 それをあのガキが意外とまんざらでもないのがまた、気持ち悪い。 「内藤はてめぇにゃ無理だ。諦めろ。穴ならいくらでも・・・」 と言いかけて男は止めた。 穴じゃない愛を見つけたからだろう。 気持ち悪い悪いな、とドクターも思う。 この男が愛だなんて。 「内藤は無理だな」 それでも断言された。 だが。 男は少し考えて驚くことべきを言った。 「てめぇの夢を叶えてやるよ、アイツがつくった飯を内藤に持っていけ。サンドイッチだ。だが半分しか出来てねぇ。挟む具だけアイツつくってんだ。本当は内藤が自分で仕上げりゃいいんだが、上手く言って内藤の家で仕上げるって言えば台所まで入れてもらえるだろ」 恐らく。 ガキにお使いを頼まれていたのだが、内藤くんのことを嫌いな男としては、もうすぐガキが帰ってくる大事な時間だというのに、これから内藤くんの家に行くのが嫌なだけだったのだと思う。 「内藤の家から何か持ち出したり、内藤の部屋でおかしなマネしたらてめぇのチンポもぐからな」 言われた。 間違いなくそうするのは理解した。 そこは何度もうなづいた。 内藤くんとするまでにこれを失ってたまるか。 それになにより、これは大事な仕事道具なのだ。 今の案件でも役に立ってくれてる。 内藤くんを思ってするオナニーが1番だとしても、騙して抱く楽しさはそれはそれであるのだ。 昨日も仕事のために良いお家の坊やを垂らしこんだ。 坊やは父親の書斎からデータを盗み出してくれたし、しゃぶるのも本当に上手になった。 これは必要不可欠。 これを無くすわけにないかない。 内藤くんに会える。 しかも家に入れる。 それだけでもいい。 男にドクターは約束した。 本気の約束などありえないのだが、今回ばかりは別だ。 だって内藤くんだ。 タッパーを受け取り、途中で食パンを買って内藤くんのマンションにたどり着いた。 オレの自宅はお向かいなのだが、それはひみつだ 浮かれてインターホンを押す。 もちろん強く押したりなんかしない。 内藤くんの(家の) 中に入るためなのだ。 優しく触れてしっかり押した。 響く音に震えそうになった。 これが内藤くんに届いていると思うだけで。 2回押してしまった。 ドキドキしてたまらなかった。 「誰?」 冷たい声が聞こえて、インターホンにキスしそうになった。 声だけは沢山録音しているけれど、リアルタイムが1番いいし、なによりこれは内藤くん(の家)にはいる時の声なのだ。 初めてはいる時の声だ。 たまんない 「ガキに頼まれてきた」 名前ではなくそう言った。 まあ、内藤くんはオレの名前を知らないが。 ドクターとしか。 オレには名前などないし。 沢山ありすぎるのだ。 内藤くんが呼んでくれたらなんでもいい。 ドクターだと分かれば無言で切られてチェーンまでかけられ、男が派遣されてくるだろう。 だが、ガキからのお使いなら話は別だ。 「・・・」 黙って切られたが、ドアは開いた。 チェーンはかけたままで。 うっすら開いたドアがエロいと思った。 そこから内藤くんの顔が見えるなんて、もう、これ、ご褒美? そんな脳内は微塵も見せずに微笑んでタッパーと食パンをみせる。 「サンドイッチだ」 そういうと内藤くんの顔がほころんだ。 内藤くんはガキの飯が好きなのだ。 1度ドアが閉まった。 でもそれが開くためだとわかってるから、たまらなく興奮した。 可愛い男の子の穴が出した後ヒクヒクしていて、その後でぶちこむ時でもこんなにエロいと思わない。 ただ、必死でコントロールする。 脳内だけだ。 身体には出さない。 オレ位になると、身体の状態も自由自在なのだ。 しゃぶられてても無反応にできるし、いくらでも勃起したままにもできる。 開かれて内藤くんが両腕を伸ばしてきた。 引き寄せてキスしそうになったが、欲しがってるのはタッパーと食パンだ。 ギリギリまで近づくのをまってこっそり匂いを嗅いだ。 内藤くんの匂い。 夜脳内再生しよう。 「これ、作り方のコツがあるんだよ。ただ挟むだけじゃあのガキの作るサンドイッチにならないよ」 タッパーと食パンを渡さないままで言う。 渡したら速攻ドアがしめられる。 硬く閉じてしまう。 こんなに開いていて、入れそうなのに。 「作り方聞いてきた。オレが教えるよ」 オレは言った。 嘘じゃない、 ちゃんと男に聞いてきた。 男も作り方を内藤くんに伝えるように言われていたのだ。 伝えるんじゃ内藤くん(の家)には入れない。 そこは、ガキどもの屋台のときに内藤くんに見せた料理の腕前を思い出して欲しい。 オレは薄汚いクソガキ達に、料理の仕方までレクチャーさせられたんだよ!! ガキが忙しいからって!! でも内藤くんもオレの焼きそばやお好み焼きを美味しそうに食べてたじゃない? オレは思う。 ねぇ? ねぇ? いくら胃を掴んではいても。普段なら絶対家には入れてくれない。 だが、ガキのお墨付きがあるなら話は別だし、内藤くんはオレがあの男を怖がっているのはよくよく知っている。 それに内藤くんは正直料理は下手くそだ。 せっかくのガキの料理を同じようには出来ない自信の無さもあるんだろ。 「作ったらすぐに出ていって」 内藤くんが冷たく言ったが、これはOK、OKじゃないかぁ!!!! 入っていいってことだ!!! 入っちゃっていいんですか(家に!!)、(家の)入り口だけじゃなくてもっと奥まで!! オレは狂喜する。 脳内で射精し、いきまくるが、顔や身体には絶対に出さない。 踊ってしまいたかったが、そんな本音も隠す。 「美味しいの作るよ」 そこは本気。 内藤くんがオレの手を触れたものを身体に、入れるなんてもうセックスじゃないか。 噛んで舐めて喉から飲んでくれるのだ。 考えただけでまた脳内でイった。 脳内に快楽物質があふれて止まらない。 流石に少し呼吸が荒くなった 凄い。 セックスなんて目じゃない。 それを意志で抑え込んで悟らせない。 こんなのバレたら、内藤くんに近づくことも許されない。 あの男は内藤くんはどうでもいいので、物理的な何か以外は気にもしてないからいいけど、ガキにバレたら男に言ってオレを2度と内藤くんにちかよらせないだろうし、内藤くんにバレたらオレが死ぬ。 これ以上嫌われたら生きていられない。 「これ以上はないくらい嫌われてる」と、ガキには言われてるが、オレの脳内がバレたらその上をいけることはわかってんだ。 ガキはまだまだ甘い。 好きの限界はあっても嫌いの限界はないんだよ!! 爽やかな笑顔をつくりつつ、オレは内藤くんの後に続いて内藤くんの(家の)中に入る。 内藤くんのドアのノブを撫でた。 内藤くんの入り口。 この感触を覚えておきたい。 ゆっくり入った。 ドアを抜けてドアが閉まる感触をノブから感じて少し震えた。 玄関で内藤くんの玄関に靴を揃えて置くのも、1つ1つ中へと進んでいくのもたまらなかった。 内藤くんの(部屋の)、奥まで入る。 壁に手をついて堪えた。 身体をコントロールしろ。 バレたら最後だ。 脳内麻薬が多量に出て、どんなセックスよりも凄かった。 嘘でしょ、こんなの初めてだ。 それでも、台所を借りて内藤くんのためにサンドイッチを作った。 内藤くんはオレがおかしなこと(箸とかを持ち帰らない)をしないかと見張っている。 内藤くんに見つめられながら料理する。 幸せすぎた。 いくらでも作ってあげるのに。 そう、オレの料理を指で摘んで味見してもらうとかいいよね。 それを内藤くんが指を、舐めながら食べてくれる。 そんな想像がリアルで死にかけた。 それだけでまたヤバいくらいイク。 脳内だけで。 身体には出さなかったけれど、このオレが。 このオレが一瞬固まってしまった。 でも内藤くんは不審に思わない。 内藤くんの前ではオレは不審者なのだ。 いつだって。 だがオレは頑張った。 内藤くんの(台所の)中(にあるトースター)を弄り、(まな板を探して戸を)開いて、(包丁をパンに)突き立てた。 ゆっくり優しく(パンを斬るために包丁を) 動かした。 (洗って濡らしたレタスの)水気を(布巾で挟んで)楽しんだ。 (ガキのレシピには無かったが玉子をフライパンでオムレツにして)熱く焼いた。 トロトロに(オムレツを)した。 内藤くんの欲しがる目が(お腹が空いてる)たまらなかった。 軽く焼いたパンにレタスと、ガキが作ったナスとトマトと玉ねぎをクタクタになるまで炒めたヤツとオムレツをはさんで、美しいサンドイッチを作り上げた。 我ながらよいできだった。 出したら直ぐに、内藤くんが飢えた目でかぶりついて。 大きく口をあけて頬張って。 ああ、写真が撮りたい。 口の端から零れちゃって。 それを舐めたい、食べたい。 だが、美しく穏やかな微笑みと、優しい眼差しだけは死守した。 我慢出来なかったの? テーブルまで。 御行儀の悪い子だね。 なんて可愛い。 エロい、好き。 指まで舐めてた。 内藤くんはこのサンドイッチが大好物なのだ。 オレのアレンジでオムレツまで入ってるからもっと美味いだろう。 満足そうで。 沢山イかせた朝の顔みたい。 たまんない。 そして、冷たく見られた。 「帰って」 一言だった。 片付けもしてないし、とか色々言い訳したかったけど、それも許されないのがわかった。 大人しくでていく。 内藤くんの中に入れたからいい。 この脳内の記憶だけで当分イける。 ドアを出たら、内藤くんがドアの隙間から、オレを見ようともしないで言った。 「美味しかったよ。ご馳走様」 そっけなかったけど、でも確かに、オレに向けて礼を。 ドアが閉まった。 閉まって良かった。 オレはとうとう射精していた。 もう無理だった。 内藤くんのマンションをでて、内藤くんに聞こえない場所まで走り、吠えた。 天に向かって腕をつきたて、歓喜の声を、あげずにはいられなかった。 内藤くん好き。 内藤くん、大好き。 「内藤くん、オレのこと好きになってくれないかなぁ・・・」 いつもの言葉さえ、内藤くんのお礼のお陰で、幸せな感じで口から出た。 内藤くん。 大好き!! 終わり

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