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第70話《おまけのおまけ+》宰相閣下のブーメラン【中編】

「瑠月!!」 「はい」 「…………」  叫んだものの、何を続ければいい。言葉を失ってしまう。  これをどう表現すればいい。  これ…… 「おパンツじゃない」 「えっ」  慌てて瑠月が見返す。自分は一体なにを渡したのだろうと。 「輝夜様、驚かさないで下さい。おパンツですよ」 「違う!」  全否定だ。  こんな物をおパンツとは呼ばない。 「いえ、おパンツで間違いありません」  これをおパンツと呼ぶならば、俺の履いている物は何なのだ? 「ブーメランと言って……」 「ブーメラン」  初めて聞く言葉だ。  龍族の俺にも知らない事が、あったとは。まだまだだな。 「ブーメランと言って……」 「ブーメラン」 「………」 「………」 「際どいおパンツです」 「〜〜〜」  そのまんまだな。 「………」 「………」 「………」 「俺、ボクサーパンツ派」 「私はブーメラン派です」 「………」 「………」 「………」  つまり、それは…… 「瑠月はブーメランしか持ってないんだな」 「はい」  履くしかない……のか。  俺がブーメランを。 「輝夜様はご不安ですか」 「不安がないと言えば嘘になるかな」  手の中のおパンツは際どい★ 「そうですね。初めての物というのには誰でも抵抗があります」 「だが履かないと、俺はずっとすっぽんぽんだ」 「恐れながら、輝夜様の履いていらしたおパンツは汚れてしまいましたので」 「………」  瑠月…… 「お漏らしじゃないからな」 「存じております。射せ……」 「言うな!」 「元気なおちんちんがはっちゃけただけです。気にしないで下さいね」  瑠月は気にする言い方を〜 「痛っ、なぜ叩くんですか」  自分の胸に手を当てて聞け。 (このどエロ宰相閣下!) 「あぁ、そうですね。なるほど」  ようやく己が誤ちに気づいたか。  どスケベ宰相閣下。 「初めてお履きになるおパンツです。輝夜様の不安なお気持ちに、もっと寄り添うべきでした。履き心地は快適です」 「そうなのか?」  よく分からないけど…… 「はい。輝夜様もご覧になって頂ければ、お分かりになるかと思います」 「そうか」  ………………って。 「えっ??」  宰相閣下?? 「脱ぎますね」 「ちょっと待て」 「私のブーメランを見て下さい」 「待つんだ!」  話がおかしい。絶対変だ。 「待て、瑠月!」 「待てません」 「脱ぐな!」 「脱ぎます!」  カチャカチャとベルトのバックルが音を立て、まさに今、瑠月のおズボンが自らの手によって引き下ろされた。 「宰相閣下ァァァァー!!」  床にすとんと、おズボンが落ちた。 「ブーメランを履くとこうなります」  性器がこんもり……  小さな布地の中で、よくぞおさまったた言わんばかりに形を主張している。 「ギャアアァァァァーッ!!」  でんっ!! 「あまりハァハァしないで下さい。そんなに息を荒くして見つめられたら、興奮してしまいます」 「興奮するな!」  思いっきり叫んだから、ハァハァしてるの。  瑠月の性器を見てハァハァしている変態じゃない。 「ほら。大きくなりました」  ででん!!

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